安倍首相「配偶者控除の見直し」を指示 公約違反? 根強い反発を押し切れるか

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   妻が専業主婦の世帯の夫の所得税を軽減する配偶者控除を縮小・廃止しようという議論が浮上している。安倍晋三首相が2014年3月19日、政府の経済財政諮問会議・産業競争力会議の合同会議で検討を指示した。

   成長戦略の柱の一つとして安倍首相が掲げる女性の活用を進めるのが狙いだが、昨年の参院選で自民党は「配偶者控除維持」を公約した経緯がある。根強い反発を押し切れるか、予断を許さない。

背景には、人口減への危機感

   合同会議は、女性が働きやすい環境の整備や少子化対策などを議論するために開かれた。この場で安倍首相は「女性の就労拡大を抑制する効果をもたらす税・社会保障制度の見直しや働き方に中立的な制度について検討を行ってもらいたい」と述べた。

   女性の就労問題が注目される背景には、人口減への危機感がある。政府の推計では、女性や高齢者の労働参加が進まないと、現在約6600万人の日本の労働力人口は2060年には4000万人を切る。子育てなどの制約で働けない女性の就労を促し、能力を十分に発揮してもらわないと、日本の成長力が落ちてしまうのだ。

   伊藤元重東大教授ら有識者メンバー4人は「50年後も1億人程度の人口規模を維持する」との目標を掲げ、対策を提示。当面の重要課題として、正規・非正規労働者の格差是正、待機児童解消、労働時間の短縮などと並ぶ大きな柱として「配偶者控除の是正」つまり同控除の縮小・廃止を求めている。

   所得に関して、女性の就労を抑制する「三つの壁」があると指摘されて久しい。

   第1が配偶者控除の「103万円」の壁だ。会社員の夫と専業主婦の妻の世帯では、夫の所得のうち課税対象になる分から38万円控除し、その分、所得税が少なくなるのが配偶者控除だが、妻がパートなどで働いても、その年収が103万円以下なら妻に所得税はかからない。このため、103万円を超えないよう勤務をセーブする人も多い。

   さらに、103万円を超えて妻に所得税が課税されても、141万円未満なら夫の所得税が一定程度減税される配偶者特別控除があり、これが「141万円」の壁になる。

   もう一つ、妻の年収が130万円以上になると、夫の扶養から外れ、妻自身が健康保険や公的年金の社会保険料を納めなければならず、中途半端に収入が増えても手取りがかえって減ってしまう逆転現象も発生する。これが「130万円」の壁だ。

麻生太郎財務相も「簡単な話ではない」

   現状が世の中の流れに反しているのは疑いない。1980年代、専業主婦世帯1100万、共働き世帯600万程度だったのが、21世紀を前に逆転し、2012年は共働き1054万世帯、専業主婦787世帯と差が拡大している。

   もちろん、女性が家庭に居るか、働きに出るかは個人の選択だが、「現行制度は専業主婦を過剰に優遇している」(税理士)のは明らか。「働くか働かないか、どの程度働くかという女性の働き方の判断に影響を与えない中立的な制度にするには、配偶者控除廃止が筋」(政府税調関係者)ということになる。

   ただ、理屈通りにおいそれと廃止できるかは疑問だ。自民党には「母親は家で子育てすべきだ」という保守的な家庭観も根強い。昨年の参院選の政策集で「配偶者控除の維持」を掲げており、麻生太郎副総理建財務相も「簡単な話ではない」と認める。

   配偶者控除を縮小・廃止すれば専業主婦のいる世帯を「狙い撃ち」にした増税になるため、反発を招くのは必至。自民党の野田毅税制調査会長は「(制度を)残したままでどう調整するかが知恵の出しどころだ」として、縮小を念頭に置きながらも、所得税全体のあり方を含め、慎重に議論する考えを示している。

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