サムスン「2期連続減益」はスマホ停滞のせいか 中国メーカー台頭で世界的勢力図も変わる

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   スマートフォン(スマホ)市場をリードしてきた米アップルと韓国サムスン電子の「2強時代」に、揺らぎが出てきたかもしれない。サムスンは2014年1~3月期の連結営業利益(暫定)が前年同期比減となった。アップルも、2013年10~12月期の「アイフォーン(iPhone)」の販売が市場予想を下回った。

   世界的に見ると低価格のスマホが台頭してきており、新興メーカーの成長が著しい。市場の勢力図にも変化が生じてきている。

2社合計の市場シェアが5割を切る

4月中に発売予定のサムスン「ギャラクシーS5」
4月中に発売予定のサムスン「ギャラクシーS5」

   2014年4月8日に発表されたサムスン電子の2014年1~3月期の連結営業利益は8.4兆ウォン(約8200億円)で、前年同期比およそ4%減。売上高は53兆ウォン(約5.2兆円)で、こちらはほぼ横ばいだった。

   今回は速報値で、正式な数値は4月下旬に発表される予定だ。だが国内主要紙は、前期と合わせて「2四半期連続の減益」をクローズアップしたところが多い。その原因として、スマホ販売の伸び悩みを挙げる。

   海外メディアを見ると、米ウォールストリートジャーナル電子版は4月7日、「2013年第3四半期まではスマホの好調な販売が記録的な決算を後押ししたが、以後スマホの価格下落に悩まされて状況は変わった」と報じた。これに対して英フィナンシャルタイムズ電子版は4月8日、「製品ラインアップを拡張して新興市場での格安スマホのニーズに対応したため、減益だったもののアナリストの予想は上回った」と伝え、見方は分かれた。

   減益はスマホが影響しているのだろうか。サムスン電子ジャパンに問い合わせると、「公式の決算結果が出る段階までは、事業部別の業績と詳細な分析は明らかになりません」と話す。前期の2013年10~12月期も営業利益は前年同期比減だったのだが、このときの公式な発表を見ると、スマホについては「年末の在庫調整と前期(7~9月期)の大幅な売り上げ増の影響で微減」と分析し、2014年は「欧州や中国でLTEサービスの拡大が続くため需要の伸びが期待でき、新興市場でも力強い成長が見込める」と予想していた。主力ブランド「ギャラクシー」の最新モデル「S5」の投入が4月の予定で、1~3月はスマホに目立った動きがなかったことも、一因となったかもしれない。

   しかし、アップルとともに市場を圧倒してきたこれまでと比べると潮目が変わりつつあるようだ。調査会社ガートナーが2月13日に発表した2013年第4四半期のスマホのシェアは、サムスン29.5%、アップル17.8%でいずれも前年同期から縮小となった。1年前は2社合計で5割を超えていたのだ。

「iPhone」の販売台数は市場予測を下回る

   アップルの直近の決算は、2013年10~12月期のものだ。「iPhone5s」「5c」と新製品が発売となった後だが、販売台数が過去最高を記録したものの市場予測には達しなかった。発売前に「廉価版」として新興市場での顧客獲得が期待された「5c」も、思ったほど低価格ではなかったためか伸び悩んだとも指摘されている。2014年1月には、契約者7億6000万人以上を抱える中国移動(チャイナモバイル)からの販売を開始したが、事前に発表されたアップルの1~3月期の売上高予測では市場予測より抑えた数字となっていた。

   ガートナーの分析によると、2014年のスマホの売上高は低価格モデルの投入により平均販売単価が下がり、伸びが鈍化するという。そこで「2強独走」に待ったをかけてきたのが、中国メーカーだ。華為技術(ファーウェイ)は、シェア争いで3番手につける成長を遂げ、聯想集団(レノボ)は1月30日、米グーグル傘下のモトローラ・モビリティ買収を発表するなど体制を強化している。両社ともサムスン、アップルとの差はまだ大きいが、2強がゆるやかにシェアを落としているのと反比例して急成長中だ。

   2月28日付の産経新聞電子版は、サムスンが中国市場で低価格から高価格まで多彩な商品ラインアップをそろえて人気が高いことから、中国メーカーから「狙い撃ち」され始めたと指摘した。価格競争で消耗戦を強いられれば、いかにサムスンといえども体力が奪われる。いまひとつ「低価格路線」に踏み切っていないアップルは、現状では同じ土俵には立てない。スマホのニーズの高まりが成熟市場から新興地域に移るとともに、競争も新たな段階に入ってきているようだ。

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