2024年 4月 27日 (土)

フライデー、菅官房長官「攻撃」を連続で展開 「NHKにクレーム」の次は「訪米つぶし」?

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   写真週刊誌「フライデー」が、菅義偉官房長官の批判を続けている。2014年7月11日発売号では、菅長官がNHKに出演した際にキャスターの質問に立腹してNHKにクレームを入れたと指摘。

   これに対して菅氏は「あまりにもひどすぎる記事」と全否定したが、その2週間後のフライデーの誌面では、菅氏が岸田文雄外相の訪米を阻止したと報じた。だが、その信ぴょう性は疑わしく、菅氏の会見では、事実関係を確認する質問すら出なかった。

NHK批判記事に「まったくありえない。あまりにもひどすぎる記事」

7月25日の官房長官会見では、「フライデー」記事に関する質問は出なかった
7月25日の官房長官会見では、「フライデー」記事に関する質問は出なかった

   発端は2014年7月11日発売の「フライデー」7月25日号に「安倍官邸がNHKを『土下座』させた一部始終」と題して掲載された記事。記事では、7月1日に菅氏が出演した「クローズアップ現代」で国谷裕子キャスターが集団的自衛権について菅氏に鋭い質問をしたことについて、官邸側がNHK上層部に対して「君たちは現場のコントロールもできないのか」などと抗議したと伝えている。

   7月11日午前の会見で事実関係の確認を求める質問に対して、

「まったくありえません。ひどい記事だと思いました」
「まったくありえない。あまりにもひどすぎる記事」

と全否定。同誌への抗議については

「事実と全く違うということなので、抗議したら効果があるかどうかを含めて考えたい」

と、やや突き放した様子だった。菅氏が特定の記事について、ここまであからさまに不快感を示すのは珍しい。NHKの籾井勝人会長も7月15日の会見で、記事内容を「事実無根」と否定している。

「なんでアメリカにひとつひとつ説明する必要があるのか!」

   NHK関連の記事の信ぴょう性は不明なまま、フライデーは7月25日発売の8月8日号でも「内幕スクープ!」と称して菅氏を批判した。記事は「菅官房長官がアメリカに逆ギレ!外相の訪米止めて大迷走」と題して、菅氏が岸田氏の訪米計画に難色を示したと指摘する内容だ。

   発端は岸田氏が7月7日に米国のケリー国務長官と電話会談した際のやり取りだ。ケリー氏は安倍首相が拉致問題に関連して訪朝すれば「日米韓の連携が乱れかねない」などと懸念を表明し、北朝鮮との交渉については事後報告ではなく事前に米国と相談するように釘を刺したとされる。

   このような状況で、読売新聞が7月16日夕刊で「岸田外相が、来週に訪米する意向を米側に打診していた」と報じた。ケリー氏との会談が予定されているとして、記事では「会談を通じて懸念を払拭する狙いがありそうだ」と分析した。ここで言う「来週」は、月曜日が海の日の7月21日で、金曜日が7月25日だ。

   フライデーの記事によると、菅氏は遅くとも7月15日の時点で

「なんでアメリカにひとつひとつ説明する必要があるのか!概略だけ伝えれば十分だろう。これは日朝の話し合いなんだから(アメリカは関係ない)」

と「逆ギレ」したという。

訪米見送りはケリー氏のカイロ行きが急に決まったから?

   菅氏は7月16日午後の会見で、

「岸田大臣の訪米についていろいろ報道が出ていますけれども、そうした事実はないという風に私は報告を受けています」

と訪米の計画を否定。ケリー氏との電話会談で日朝協議をめぐる懸念を伝えられたという報道についても、

「それも全くないと報告を受けている」

と全否定した。その後も「岸田外相、23日訪米へ調整」(7月19日、時事通信)などと訪米の見通しが報じられたが、岸田外相は7月22日午前の会見で、やはり訪米の計画を否定している。

「さまざまな報道がなされていることは承知しておりますが、今、私自身訪米する予定はございません。えーっと、それだけです」

   読売新聞の初報が言うところの「来週」の訪米はなくなったことになる。ただ、7月23日に各紙が報じたところによると、訪米が見送られたのはケリー氏が中東情勢の緊迫化を受けて急きょエジプト・カイロを訪問することになり、会談の日程が取れなくなったためだ。菅氏の「逆ギレ」があったのかどうかは疑わしい状況だ。

   こういったこともあって、7月25日の官房長官会見では、東京都の舛添要一知事の韓国訪問に関する話題が中心だった。

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