2024年 4月 20日 (土)

「鼻血の可能性を否定できないとする意見もある」 朝日新聞上層部の見解と「いちえふ」作者食い違い

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「朝日新聞には失望を禁じえませんでした」

   竜田氏は「私の力及ばず、風評や不安に苦しんだ皆様には申し訳なく思っております」と謝罪。その上で自身の要求は取材を受ける側としての「分を超えたもの」だとして、苦労をかけた担当記者に感謝の意を示した。それでも朝日新聞には

「この上まだ、著しくバランスの偏った両論併記で風評払拭の機会を逃す朝日新聞には失望を禁じえませんでした」

との厳しい言葉を寄せている。

   一連のツイートは反響を呼び、「ニセ科学」に警鐘を鳴らしてきた大阪大学サイバーメディアセンター教授の菊池誠氏もツイッターで

「被曝で鼻血が出るわけがない。朝日の上層部は『専門家のあいだでの定説』と『思いつきの泡沫説』に同等の価値を与えてしまうのかと思うと、げんなりするね。医療科学部にちゃんと聞けばいいじゃないか」

と朝日新聞の姿勢を問題視した。

   漫画における「鼻血描写」で思い出されるのが、人気漫画「美味しんぼ」を巡る騒動だ。福島第1原発を訪れた主人公らが原因不明の鼻血を出すという描写が物議を醸した。医師が「福島の放射線と関連付ける医学的知見はない」と説明する記述もあったが、本人役で登場する前双葉町長が「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」と口にするシーンも描かれた。作者の雁屋哲氏は風評被害を助長するという批判に対し、ブログで「真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合の良い嘘を書けというのだろうか」「私は真実しか書けない」と反論していた。

   竜田氏は「美味しんぼ」について「業界の大先輩の作品でもあり、これまで沈黙を守って参りました」とツイートし具体的な言及は避けたが、18日掲載の「プロメテウスの罠」では竜田氏が同作の鼻血表現に失望したことが記されている。

   なお、19日の「プロメテウスの罠」のタイトルは「仮設に響く昭和歌謡」であり、鼻血については触れられていない。

   (11月20日10時30分追記)朝日新聞広報部は20日、「上層部の見解というのは事実ではありません」と否定した。竜田氏の求める文を掲載しなかった理由については「取材、出稿の詳しい経緯についてはお答えいたしかねます」とコメントした。

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