週刊大衆、中吊り広告巡る「言葉狩り史」明かす 「『SEX』『女性器』『ヘアヌード』はダメ......」

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   週刊誌の部数が下げ止まらない中、広告にも異変が起きている。中でも目立つのがJRや地下鉄の車内に出す中吊り広告からの撤退で、2015年4月には週刊大衆(双葉社)も出稿を取りやめた。

   同誌の公式ツイッターアカウントが中吊り撤退の事実を報告する中で、「中吊り広告は、ある意味、言葉狩りとの闘いでした」などと「余話」も披露し、ちょっとした話題になっている。

  • 中吊り撤退後も夕刊紙やスポーツ紙の広告は健在だ
    中吊り撤退後も夕刊紙やスポーツ紙の広告は健在だ

「おっぱい」が「ぱいぱい」になる、意味不明の変更も

   中吊り撤退の事実は4月6日朝、ツイッターの公式アカウントが、

「週刊大衆も電車の中にある中吊り広告をやめることになりました。毎週、楽しみにしていただいていた方々には、本当に申し訳ないと思います」

とツイートして明かされた。アカウントでは、その歴史を、

「中吊り広告は、ある意味、言葉狩りとの闘いでした」

とも振り返っている。具体的には、

「『SEX』『女性器』『ヘアヌード』はダメ......。出すなら、S○Xにしろ、文言の大きさも、小さくしろ、目立たなくしろ......『おっぱい』が『ぱいぱい』になる、意味不明の変更もありました」

といった具合だ。公式サイトに掲載されている中吊り広告のバックナンバーによると、最後の中吊りとなった3月30日発売の4月13日号の場合、

「若妻ア●メ不倫」
「人妻とS●Xする方法」

といった自主規制による伏せ字がある一方で、

「元JALスッチー38歳 Gカップ乳ヘア初出し!」
「無敵女王綾瀬はるか『おっぱい15年史』」

といった表現は伏せ字にされていない。表現をめぐる様々な攻防があったことがうかがえる。

トンネルで電波通じるようになって中吊り見なくなった

   紙媒体のあり方をめぐっては、ソフトバンクの孫正義社長は10年に行った講演で、通信回線や携帯端末の容量が爆発的に大きくなることを理由に、30年後には紙媒体の雑誌、新聞、書籍は「ありえない」と述べている。

   ツイートではこういったことを念頭に、

「だからあと25年後ということになりますね。私たちは出版社で働く身である以上、それにはなるべく抗いたいな、と思います。ただし、もはや出版不況を否定する気はありません。こうして中吊り広告をやめることで、雑誌不況の現状が一層喧伝されることでしょう。確かに厳しい状況であることは確かですし、認めざるをえません」

と続けた。一連のツイートでは中吊り撤退の直接の理由は明かされていないが、出版不況が背景にあることを示唆している。

   確かに週刊大衆も不況が続く出版業界の例外ではなく、ABC協会のまとめによると、09年上期には19万2933部だった部数が14年上期には12万7549部にまで落ち込んでいる。丸5年で読者が3分の2になった計算だ。

   今でも主要路線の車内で存在感を保っている週刊誌の中吊りは、木曜日発売の週刊文春と週刊新潮ぐらいだ。週刊ポストが12年頃に撤退したのに続いて、14年夏には週刊現代も撤退。新聞社系としては老舗の週刊朝日や、1行コピーが有名だったアエラの広告も姿を消して久しい。

   スマートフォンの普及で乗客が中吊りに目を向けなくなったことが背景にあるとみられ、13年3月に東京メトロと都営地下鉄のほぼ全域で電波が通じるようになったことでこの傾向に拍車がかかった。

   週刊大衆のツイートでは、今後について、

「紙以外の可能性も模索しなければならないでしょう」
「こうしてツイッターで情報を発信することも、中吊り広告に代わる事の第一歩なのかもしれません」

とも言及。実際に紙媒体以外の取り組みを進めている。例えば14年1月に公式サイト「日刊大衆」を立ち上げ、15年4月1日の発表資料では、

「グループサイト含め月間1,000万PVを越えるメディアに成長いたしました」

と説明している。

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