2024年 4月 17日 (水)

売れる「4Kテレビ」価格下落 なかでもシャープ製は・・・

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   液晶テレビの販売が回復基調に乗りはじめた。なかでも、フルハイビジョンの4倍の解像度をもつ高画質の「4Kテレビ」が売れている。

   一方、平均価格は最近の1年で約4割下落して、20万円を割っているケースは少なくない。大手家電量販店では、「だいぶ買いやすく、値ごろ感が出てきています」という。

  • シャープの「4Kテレビ」は安いのか?(画像は、シャープのニュースリリース)
    シャープの「4Kテレビ」は安いのか?(画像は、シャープのニュースリリース)
  • シャープの「4Kテレビ」は安いのか?(画像は、シャープのニュースリリース)

「4K」の主力は40~50インチ超の大型テレビ

   調査会社のBCNによると、2015年5月の液晶テレビの販売台数は、高精細な4Kテレビが市場をけん引していることを背景に、前年同月と比べて17.9%増えた。販売金額も22.2%増で、2か月連続のプラスだった。

   なかでも4Kテレビは、液晶テレビ全体の販売台数に占める割合が4月に7.5%、5月が11.1%と、初めて1割を超えた。販売金額でも4月が25.9%、5月は32.5%とこちらも初めて3割に乗せて、売り上げに勢いがついてきた。

   また、このところ10%前後で推移していた50型以上の大型モデルの販売台数の構成比が、5月には14.0%と過去最大を記録。しかも、50型以上の大型テレビに占める4Kモデルの販売台数の構成比は、ほぼ半数の47.2%まで拡大。「大型なら4K」の流れが鮮明になってきた。

   もともとHDモデルなどに比べて高価で、主力が40~50型超の大型の4Kテレビの販売が好調なことから、販売金額ベースでも液晶テレビ全体の平均価格を押し上げている。3年前の2012年は5万円を割り込んでいたが、15年5月では6万5500円と6万円台半ばまで回復。販売台数と金額の両面で市場に回復の兆しがみえてきた。

   BCNのアナリスト、道越一郎氏は「とくに4Kテレビは、2015年に入ってしばらく足踏み状態が続いていましたが、4~5月で再び拡大トレンドが鮮明になりました」としている。

   そうしたなか、液晶テレビ市場をメーカー別にみると、市場をけん引しているのは、15年5月の販売台数シェアが18.1%で2位のソニー。14年5月以降、13か月連続で前年実績を上回っており、この5月も販売台数はほぼ倍増の勢い。販売金額では3年前の1.8倍の水準にまで売り上げを拡大させており、回復の足どりは力強い。

   平均単価は9万5700円と、シャープやパナソニック、東芝の主要4社では最も高かった。

   ソニーの液晶テレビに占める4Kモデルの販売台数の割合は24.7%と唯一2割を上回っており、販売金額では51.4%とじつに半数を超えている。

   一方、液晶テレビで38.1%のトップシェアをもつシャープは、伸び率ではソニーほどではないものの、5月の販売台数は前年同月比で8.1%増とプラスに、販売金額も18.3%増と2ケタ増を達成した。

   ただ、平均単価は6万1100円と主要4社の中で最も安かった。

「生産と在庫バランスよくない」ことで価格の下落幅が大きくなりやすい

   シャープの液晶テレビの平均単価が低い理由について、前出のBCNのアナリスト、道越一郎氏は「液晶テレビ事業では4Kへのシフトを進めていますが、他社と比べて一気にシフトできないところがあります」と話す。

   シャープは、液晶テレビ全体ではトップシェアを誇るものの、4Kテレビの販売台数の構成比をみると、50型以上は83.1%あるが、40型台は16.9%しかない。これに対して、ソニーの40型台の構成比は47.6%、パナソニックが55.7%、東芝でも46.9%を占めている。道越氏は「4Kの主力はいまや40型。シャープは他社に比べて小型化で遅れをとったため、売れ筋のこの層を取りこぼしています」と指摘。これが4Kモデルの構成比が伸び悩んでいる要因の一つとみている。

   また、液晶テレビ全体に占める4Kテレビの割合でも、他社が10~25%を占めている中で、シャープだけが7.6%と唯一1ケタ台にとどまっている。

   半面、シャープは低価格で利益率の低いHD以下のモデルの構成比が5割を超える状況が続いている。道越氏は「シャープはHD以下モデルの割合が大きいことが足かせとなって、4Kモデルへの転換に時間がかかっているのではないか」と推察する。価格の安いHD以下のモデルの価格が4Kテレビの登場で下落しているうえ、その4Kテレビの価格もHD以下のモデルに引きずられて値下がりしている可能性がある。

   「生産と在庫のバランスがあまりよくない」ことが、販売価格の下落幅が大きくなりやすい要因との指摘もある。

   そうしたなか、大手家電量販店を覗いてみると、主力である40インチ台の4Kテレビの価格は20万円を割り込み、勢い10万円前半の攻防になってきている。

   ある家電量販店は、「夏のモデルチェンジもありますから、ちょうど(価格は)下がりやすい時期なんです」と話す。「4Kモデルでもいろいろありますから、単純には比較できません」というが、そんな中でシャープ製は40インチ台で15万9000円、11万7000円と、ソニーやパナソニックと比べてやや安いようにもみえる。シャープは6月30日に4Kテレビの新商品を投入する。別の家電量販店は「どこも在庫を残したくありませんから、その影響はありますよ」と話す。

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