米政府、尖閣国有化を懸念し、事前協議促す 日本側は「中国側の理解得られる」と楽観視

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   日本政府が2012年9月に沖縄県の尖閣諸島を国有化する直前、米国が日本に対して中国と事前協議をするように促していたことが、米国務省が公表した大量のメールの中で明らかになった。

   メールによると、日本政府の方針に「中国側は激怒」したというが、日本側は最終的には中国側の理解を得られると考えていたこともが明らかになった。ただ、この日本側の方針に米国側は「よく分からない」と疑問符をつけていた。実際には、国有化直後に中国の対日感情が急激に悪化し、暴徒化した市民による日系企業への焼き討ちが相次いだ。結果的に米側の懸念が当たった形で、日本側は中国側の反応を読み誤ったことになる。

  • 尖閣諸島は2012年9月に国有化された(写真:ロイター/アフロ)
    尖閣諸島は2012年9月に国有化された(写真:ロイター/アフロ)

クリントン前国務長官の私用メール問題で公開される

   メールは、ヒラリー・クリントン前国務長官が公務で私用のメールアドレスを使用していた問題に関連して2016年1月29日(米東部時間)に公開された。公開された909通のうち1通に、尖閣諸島に関する記述があった。メールは当時のカート・キャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)が12年9月3日、複数の国務省幹部に宛てて送信。その数時間後にクリントン氏にも転送されていた。

   メールのタイトルは「佐々江氏との電話」。外務省の佐々江賢一郎事務次官(現・駐米大使)のことを指す。電話の目的は「まもなく日本政府が尖閣諸島を地権者から購入することを、我々に知らせること」で、

「彼ら(日本政府と地権者)は価格面では合意しており、地権者は、この措置について石原市長(編注:石原慎太郎都知事(当時)の誤記だとみられる)の理解を得ようとしている。石原氏は同意しなさそうだ」

と情勢を伝えている。

   それに加えて、

「8月7日に東京を訪問した際、佐々江氏と日本政府に対して、彼らの(尖閣国有化)計画について中国政府と協議、通知するように促した」

ともつづっている。外務省の発表によると、キャンベル氏は12年1月にも来日し、山口壯外務副大臣を表敬訪問している。ただ、12年8月に来日して外務省の幹部と協議したことは発表されていない。

「中国側は実際には国有化の必要性を理解し、受け入れると信じている」

   メールでは、佐々江氏との電話会談の感触を、

「日本政府は一連の検討を終えたばかりで、中国側は激怒していたようだ。しかし、佐々江氏は、中国側は実際には国有化の必要性を理解し、受け入れると信じている」

と報告しており、「(I'm not so sure)」という1文で終わっている。「私にはよく分からない、確信が持てない」の意味で、日本側の楽観ぶりを疑問視していたことになる。

   2012年9月5日には、政府と地権者が売買契約の締結で合意したことが報じられている。この報道によると、合意したのは9月3日。合意直後に佐々江氏は米側に連絡していたことになる。ロシアのウラジオストクで9月9日に行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議後には、野田佳彦首相が中国の胡錦濤国家主席と非公式に会談している。野田氏は国有化に理解を求めたが、中国側は反対姿勢を表明。会談は物別れに終わった。

   米国が懸念していたように、会談時点で中国が実際に「激怒していた」可能性があるが、日本政府が閣議決定を経て国有化を完了したのは、わずか2日後の9月11日だった。

   菅義偉官房長官は16年2月1日午前の記者会見で、

「尖閣諸島3島の取得・保有にかかる過程の中で、外交ルートでさまざまなやり取りが行われたことは事実だと思う。そこについて明らかにすることは差し控えたい」

と述べ、コメントを避けた。

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