アマゾンの安売りは終わるのか ネット通販、公取委検査で激震

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   インターネット通販大手のアマゾンジャパンが、独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで公正取引委員会の立ち入り検査を受けていたことが、2016年8月9日にわかった。

   アマゾンが運営する通販サイトに出品する事業者に対して、他社の通販サイトよりも安く商品を提供するよう、不当な条件を強制していた疑いがある。公取委の判断によっては、安価売りが人気のネット通販業界に激震が走る。

  • アマゾンジャパンが「不公正な取引」? 公取委が立ち入り検査
    アマゾンジャパンが「不公正な取引」? 公取委が立ち入り検査

「不公正」となると、排除措置命令が下る

   独占禁止法は、取引の相手先が他社との取引時の妨げになるような条件など事業活動を不当に制限することを、不公正な取引方法の一つである「拘束条件付取引」として禁止している。

   公正取引委員会は、アマゾンジャパンが出品を希望する事業者との契約時に、その事業者が「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」などの他の通販サイトに出品している場合には、最低でも他の通販サイトと同じ販売価格、もしくはそれ以下に価格を設定して契約するなどの条件を設けていたとみている。

   アディーレ法律事務所の池田辰也弁護士は、「不当な取引条件が付されると、他のサイトで商品を販売する際の価格設定の自由が制限され、自由な競争が制限されることになります。アマゾンと商品を出品する事業者との契約書や合意書などに明示的にそのような拘束条件の記載があれば、これが直接的な証拠になり、そのような書面がなくとも口頭で拘束条件を付した取引を行っていたことが事業者からの事情聴取などによって明らかになれば、これが証拠となることがあります」という。

   そのうえで、もし不公正な取引方法の実態が明らかになった場合には、「アマゾンが公正取引委員会から、違法な拘束条件付取引の差止めなどの排除措置命令を受け、違法な取引の中止が命じられる場合があります」と指摘する。

アマゾンジャパン「現時点ではコメントを差し控えたい」

   そもそも、アマゾンは日本最大級のインターネット通販大手だ。出品を希望する事業者は引く手あまただし、事業者側がアマゾンの提示する条件を飲むことを余儀なくされる可能性は小さくない。規模の小さな事業者に対して、自己の優位な立場を利用して不当な行為を行った場合、「優越的地位の濫用」にも該当する可能性はある。

   利用者の多いアマゾンだけに、インターネットには、

「大丈夫か?amazonご用達なんだけど、わたし...」
「これはかなり今後が気になるニュース。でも、これってamazonだけなのかな?」
「ネットショッピングの魅力は価格の安さ。いくらamazonでも高い価格設定の業者ばかりになったら終わるな」
 

といった、今後のアマゾンのゆくえを心配する声や、

「amazonのやりたい放題だもんなぁ。Kindle Unlimitedはじまったばっかだし、このタイミングはamazonにとって痛いはず。まあ、安い物には訳があるってことだよwww」
「公取委いいぞ!good job!!」

と、インターネット通販の「巨人」に厳しい目を向ける向きもある。

   その半面、

「公取委なんて、どうせなにもできんよwww」
「amazonという巨大な店先を借りてるんだから多少の値引き交渉くらい当たり前だろ」
「安いって、正義じゃね」

などのアマゾンを擁護する声がないわけではない。

   当のアマゾンジャパンは、J-CASTニュースの8月9日の取材に、「現時点ではコメントを差し控えたい」と話している。

楽天、ヤフーとの激しい価格競争

   事態の全容解明に向けて、今後、公正取引委員会はアマゾンジャパンを詳しく調べることになるが、アマゾンジャパンに不公正な取引方法の疑いがかかった背景には、楽天市場(楽天)やYahoo!ショッピング(ヤフー)との競争激化があるとみられる。

   アマゾンは事業者から商品を買い取って価格を決め自社で販売するビジネスモデルを主力に、事業者がアマゾンのショッピングサイトに出店して商品を販売する「マーケットプレイス」にも注力している。

   一方、ライバルの楽天やヤフーは、そのマーケットプレイスが主力事業。アマゾンに出品する事業者が同じ商品を、楽天市場やYahoo!ショッピングにも出品するケースは増えており、「低価格」が消費者をサイトに誘引する重要なファクターとなっている。

   たとえば、ヤフーは2013年10月からサイトに出店する事業者の出店料を無料にした。事業者に出店しやすくしたほか、コストがかからないほうが低価格に設定しやすく売り上げを伸ばせるからだ。取扱商品の種類も豊富になり、事業者を囲い込みしやすいこともある。

 

   アマゾンは、こうしたライバルに対抗していくため、行き過ぎた取引方法に走っていたのか。公取委の判断が注目される。

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