第2シリーズもやっぱり、常に怒り顔でスタイル抜群の宇佐木玲子(米倉涼子)が、同僚たちのセクハラすれすれの冷たい目と闘いながら犯人と交渉する活躍話。今回は誘拐された子供の母親に扮して玲子が犯人の指示に従い、ドタバタと街を走り回るのだが、肝心の演出の脇が甘い。力が入っている割にスリルが感じられないのだ。
例えば、交渉人・玲子が肩から掛けた茶色のバッグには現金で3億円が入っている設定なのに、バッグはペチャンコであまり重そうでもない。3億円というと、百万円の300倍だ。厚み10cm近い札束が30個も入っていてあんなに軽々と女が担げるものか。ドジ。
SIT=警視庁捜査一課特殊班の管理官である桐沢圭吾(陣内孝則)はトラウマを抱えている人物で、いつもぶっきらぼうで意地悪。同僚の筧利夫らもみーんなブスッとしている。肩が凝らないのかね。冗談はさておき、真面目にリアリズムで押しているけれども物語に没入出来ないのは何故なのか考えてみた。
奥行ある映像は統一感があって良いのだが、米倉のセリフ回しが1本調子で下手くそ、事件に当る刑事たちがみな硬直したロボットみたいな動かされ方で、群像演出に冴えがない。サスペンス物は話が単純でも演出次第で強烈な緊張感を生み出せるものだ。最たる例がスピルバーグの出世作「激突」。反対に物語を複雑にしても脚本・演出次第では、作り手だけが力瘤、見ている方はアクビと相成る。
(黄蘭)

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