2024年 4月 23日 (火)

シャトル退役 揺れるアメリカの宇宙戦略

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ロシア頼み

   こうした中で存在感を増しているのがロシアだ。国際宇宙ステーションへの人員輸送は、ソユーズが唯一の手段になる。アメリカも日本もロシア頼みになれば、宇宙ステーションの運用もロシア主導になるのは避けられそうにない。ロシアは民間人を宇宙に送るビジネスにもして、さらに、独自の月や火星への有人探査も着々と開発を進めている。すでに長期滞在の地上実験・訓練も行っているという。

   こうした状況は日本の宇宙開発にも影響しそうだ。日本の技術はNASAから学んだものだが、昨年9月にはH2Bロケットで無人宇宙輸送船の打ち上げに成功して、日本の技術力の高さを世界に示した。問題はその次だ。

   月面に探査機を送る。宇宙ステーションには今後10年間ソユーズで人を送る。ここまではあるのだが、その後をどうするか。議論は始まったが、宇宙開発戦略本部は明確な方向性を出していない。苦しい財政状況も影を落とす。毛利館長は「トップになったということは、自分で目標を見つける時期にきたということ。日本は等身大の宇宙開発の姿を描く必要がある。単なる科学研究ではなく、日本の将来のための戦略を」という。

   これでだれもが思い出すのは、昨年の事業仕分けだろう。財源確保の仕分け人の目は宇宙開発に冷たかった。国民の多くにとっても宇宙は遠い。まあ宇宙時間からいえば、10年20年の遅れなんぞは瞬く間だろうが……。

ヤンヤン

   *NHKクローズアップ現代(2010年4月19日放送)

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