2024年 4月 27日 (土)

ベッソンのお家芸 「これでもか!」のド派手カーチェイスを満喫

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(C)2009 EUROPACORP - M6 FILMS - GRIVE PRODUCTIONS - APIPOULAÏ PROD
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<パリより愛をこめて>パリのアメリカ大使館に勤めるリース(ジョナサン・リース・マイヤーズ)は、恋人のキャロリン(カシア・スムトゥニアク)と婚約していて、幸せな生活を送っていた。だが、彼はCIA捜査官という、上司も知らないもう一つの顔を持っている。地味な任務ばかりを命じられる新米捜査官だが、ある日、アメリカから訪仏した破天荒なCIAの敏腕捜査官、ワックス(ジョン・トラボルタ)と共に行動することを命じられる。二人の任務はパリをアジトとする犯罪組織の摘発。しかし、事件を追っていくうちに、アメリカ政府要人の暗殺計画が企てられていることに気づく。そしてその計画には思いもよらぬ人物が絡んでいた―。

予想通りの結末は残念

   リュック・ベッソン×ピエール・モレルの「96時間」コンビが再びタッグを組んだ本作。またまたパリを舞台に、ド派手な銃撃戦やカーチェイスを繰り広げる。「TAXI」「トランスポーター」シリーズさながら、ベッソンのお家芸尽くしの映画だ。

   とはいえ、サスペンス要素を含んだ展開には、惹き付けられるものがある。敵のアジトで、隠し撮りされた自分の写真を見つけたリース。身の回りに裏切り者がいるかもしれないという緊張感が、このあたりで漂ってくる。しかしながら最終的なオチは想像に難くなく、「あぁやっぱりね…」という予想通りの結末が待っているに違いない。

   物語の欠陥部分はさておき、この映画の見所は何といっても後半のカーチェイス。走行中の車から上半身乗り出し、バズーカ担いだワックスが犯人の車を追走するのだが、ここにベッソンのこだわりが見える。イカつい男がピカピカのAudiに乗り、そこからバズーカでVOLVOに乗った犯人を狙う。撮影時にはこのシーンに随分と苦労したようだが、カーマニアのベッソンは、苦労の中にもしっかりと自分とファンのために、ツボを用意していた。もちろん、映像は疾走感に溢れた迫力あるシーンに仕上がっている。

   ワックスというキャラクターは見た目そのままに、無鉄砲で豪快な男である。反対にリースはインテリ派で、行動する前に考えるタイプ。そんな正反対の二人だが、意外に演じる役者もキャラクターにハマっていて、映画の中で相性の良さをみせる。とくに終盤、今まで人を撃てなかったリースが、ワックスと行動をともにしているうちに、引き金を引くようになる瞬間は印象的である。

   それにしても、最近のジョン・トラボルタは新境地開拓中なのか、太った母親になってみたり、スキンヘッドにしてみたりと、いろいろと変化する。次はいたいどんな役柄で、どんな姿を見せてくれるのだろうか。

巴麻衣

おススメ度 ☆☆☆

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