2024年 3月 29日 (金)

賑わう「ネット無料交換仲介サイト」タダだから広がるつながり

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   世の中の雑多な現象を「シェア(が広がっている)」という単語でくくり、あれこれ紹介した今回の放送。シェアの定義がいまひとつハッキリしないので困惑していると、ナレーターが「そして、いま人気を集めているのが、自分が要らなくなったモノを(無料で)譲り渡すシェア」と言いだした。

   「シェア」がなにかはおくとして、この現象そのものはいささか興味深い。ネットオークションなどで、要らないモノ、タダでもらったモノでも、出来る限り買い手に競わせてゼニに換えられるというこのご時世に、あえてタダであげたい人たちが増えているというのだから。国谷裕子キャスターも「いったいなにが起きてるんですか」と、オドロキである。

思い入れあるモノ「誰か使って」

   あるフリー編集者の男性は、ネットの無料交換仲介サイトを通じて、すでに40人以上とモノを譲り合っているそうな。もらったのは、書籍、ダウンジャケット、コーヒーメーカー、ゲーム機など。男性は、このサービスで、モノの受け渡しが基本的に「手渡し」なのを魅力に感じているという。相手と直接会うことで、人とのあらたなつながりができるからだそうだ。

   これにくらべれば、筆者もたまに利用するネットオークションなどは、「カネ」と「商品」との「取引」という面が徹底されていて、たしかにドライな気もする。自己紹介の欄に、人物の紹介などはまず書いてない。それは、発送方法などについての言い訳じみた説明をこっそりと載せる場所だ。商品説明は、正確なコンディションさえわかればよく、商品への「思いの丈」などはかえって邪魔といった雰囲気。やりとりも事務的、定型的だ。

   それが「無料」になると、もっと煩雑な、いや人間味あふれた人とのコミュニケーションがありえるのかもしれない。この男性は、地質学を学んでいた学生時代の思い出のハンマーを無料出品した。その紹介文は、自分歴を交えた長文だ。すぐにもらい手が現れ、喫茶店で会うことに。小学生の息子の化石採集用のハンマーがほしいという男性だった。二人は意気投合、一緒に川原でバーベキューをして、子供の化石採集をしようと約束したという――。

文   ボンド柳生
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