平幹二朗カッコつけ男が涙で晒した「極貧過去」被爆で苦しみながら働き続けた母への感傷
<ファミリーヒストリー 平岳大>(NHK総合)

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   近頃出まくっている平岳大を見て、恐らく役者を目指す一般人の子弟は、じとーっと嫉妬にかられるだろう。離婚した両親は平幹二朗と佐久間良子、しかも本人は18歳からアメリカに留学させてもらい、エリートビジネスマンになっていたのに、30歳近くなってから突然役者になった。その後は次々にいい役が舞い込んでくる。
   断絶していた父の平幹の稽古を見て感動したからだそうだが、それにしても、ビッグな親という保険があったればこその転身に違いない。今度はこんな番組で局が父側のルーツを辿ってくれるという。「いい気なもんだ、勝手にやれば」と見始めたのだが、内容はなかなか重かった。平幹の祖父は広島の農家の長男で、17歳でハワイ、カナダと渡った貧乏な移民であった。大正昭和と差別の中で苦労した。当時の日本人は囚人のように番号で呼ばれていたそうだ。
   娘の久代(平幹の母)は14歳で母を亡くし、1人で帰国する。その後従兄の文雄と結婚して昭和8年に平幹を産むが、チフスで夫は死亡。以後、母子2人の苦難の生活が続く。久代は爆心地から600mという至近で奇跡的に助かり、後遺症に苦しみながら80歳まで生きた。上京後も平幹のためにひたすら働いた母。「泣かないつもりだったのに」とあの濃い顔で平幹が泣く。現在がエライ有名人は、極貧の過去を隠したがるものだが、ここまでさらけ出されてカッコつけ男の平が何で取材をOKしたのか不思議だ。晩年の感傷なのか。(放送2013年2月18日22時~)

(黄蘭)

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