2024年 4月 19日 (金)

松本隆が語ったラブソングの秘密「応援歌ではガンバレない。恋愛は自問自答」

人気店や企業から非公開の招待状をもらおう!レポハピ会員登録

   1980年代のオリコンを制した作詞家の松本隆(67)はめったにインタビューを受けないが、「ショーアップ!」コーナーに登場した。「木綿のハンカチーフ」(太田裕美・75年)、「スニーカーぶるーす」(近藤真彦・80年)、「ルビーの指輪」(寺尾聰・81年)、「赤いスイートピー」(松田聖子・82年)、「硝子の少年」(KinKi Kids・97年)・・・と時代がよみがえる。

   伝説のバンド「はっぴいえんど」で70年にデビューし、「風をあつめて」(71年)などのヒットを生み、解散後は作詞活動に専念した。これまでに2000曲以上の作詞をし、売り上げ枚数は約5000万枚、オリコン1位50曲以上だ。その多くはこだわりのラブソングだ。

レコーディング立ち会わないと電話かかってくる松田聖子

   「人間っていうのは天邪鬼なもんで、『ガンバレ』と応援歌作ってもガンバレない。それより、これが恋なのかな、愛なのかなって自問自答するようなラブソングが大事だなって思うんですよ」

   「木綿のハンカチーフ」では田舎育ちのカップルを描いた。「都会生まれなのになんで書けてんだろうって。でも、モデルだらけだった。クラスにいっぱいいたしね。みんな恋をしてさ、バイトで金が入ったら真っ先にスーツ買ってみるとか。こんな感じでしょって言ったら、みんなが泣いていた」

   松田聖子は松本の歌で成長した。「聖子は全盛期でしたから、とにかくいるだけでピカピカなんですよ。大スターを筆に使えたというのかな、好きな絵を描けたというのかな」「レコーディングに立ち会わないと怒るんですよ。風邪で熱が38度くらいあって、うつしちゃいけないと休んだら、電話がかかってくる」

   「ルビーの指輪」はタブー破りだった。「(当時)宝石のタイトルの歌はなかった。歌謡曲は社会の底辺の人たちのものという意識があるんですよ。日本は総中流なのにそんなタブーは変だなと思って。宝石の中でもカジュアルな石を選んで、ガンバレば買いやすい」

   男性アイドルのラブソングには違った思いも込められている。「少年というのは翳があったほうが美しく見えるので、トシちゃんは明るいやんちゃ坊主みたいなやつでやってて、マッチはちょっとすねてる。『はっぴいえんど』もすねた少年の歌だったんでね」

   最大のヒットは「硝子の少年」だった。「若い女の子だけだとミリオンいかないんですよ。じゃあ誰が買ってるかというと、おじさん、おばさんが買ってるの。あれはビー玉に反応したのね。KinKiって翳りがもうちょい色濃いのね。傷つきやすい度が結構激しくあってね」

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中