2024年 4月 30日 (火)

富士重の独自技術 ―トヨタは「消化」できるのか―

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技術の高さや独自性が逆に隘路に

  だが、GMとの提携劇ではこうした技術の高さや独自性が「逆に隘路になった」(関係者)とされている。水平対向エンジンは、現在の主流であるV型エンジンや直列エンジンに比べて走行性能が優れているものの、「つくりにくく、直しにくい」(日産首脳)エンジン。そのうえ設計仕様なども異なるため、部品やプラットフォーム(車台)の共通化といったコラボレーションの余地が限られるからだ。
  こうした隘路は無論、提携相手がトヨタに代わったとしても解消されるわけではない。トヨタがGM保有株をすべて引き取らず、8.7%という微妙な出資比率にとどめたのも、市場では「提携効果に対する不安と疑念を捨て切れなかったため」との見方が有力だ。
  富士重とトヨタでは今後、両社で設置した提携検討委員会を通じて具体的な協業内容を詰めていく方針。1)富士重の米国工場へのトヨタ車生産委託 2)トヨタの先進的環境技術の富士重への供与――などが当面のテーマに挙がるが、その関係がどこまで発展していくのか、先行きは不透明だ。

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