2024年 4月 26日 (金)

ドロップシッピング おいしいビジネスか

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

期待感だけが先走りしているというのが実情だ

   06年3月号の「YOMIURI PC」は、「新しいネット商法“ドロップシッピング”は在庫なし・発送せず・集金せずでリスクなし」と題し、アフェリエイトに次ぐ「もうかる」商法として紹介した。しかし、全くリスクがないとは言い切れない。リアルコミュニケーションズは、「ドロップシッピングは在庫リスクがないという点で低リスク。ただし、(将来的に)自作の商品を売るとなると、当社が個人サイト運営者から購入するかたちになるため、在庫リスクは発生する」と答えた。また、ドロップシッピングサービスを利用する際の登録料・システム料などの発生に関して、同社はまだ検討中だという。サイバーコミュニケーションズは、サイト運営者側からサービス手数料を徴収している。要は、サイト運営者側もある程度の負担が強いられるというわけで、「もうかるだけ」という単純なビジネスではないということだ。
   ネット事業などでマーケティングを手がけるある会社の広報は、「顧客ニーズが読めるかや、集客力のあるサイト作成ができるかどうかがポイント。マーケティング能力によって成功する可能性は変わってくるのではないか」とコメントした。もちろん、個人のネット主宰者のマーケティング能力には限界がある。インフラもまだ整っていない。期待感だけが先走りしているというのが実情だ。サイバーコミュニケーションズもJINビジネスニュースの取材に、「ドロップシッピングは確実に浸透してきているが、まだまだこれからという感じだ」と答えた。
   三菱総合研究所の高橋衛主任研究員は、ドロップシッピングが成功しているといわれるアメリカと日本では消費者意識が異なる、と指摘し、「日本で儲かるようになるまでには、時間がかかる。まだ、ドロップシッピングの認知度を高めなければならない段階にすぎない」と見ている。その理由は以下の通りだ。
   ――日本の消費者は、有名店や信用といった「後ろ盾」があると、安心して買い物をする。しかも、ナショナルブランドなら、ネットで直接アクセスできる。個人のホームページがそれに勝てる力を持てるかがポイントになる。

1 2
姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中