買ってはいけない W杯切符付きツアー
2006.06.02 10:05
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「本人確認は不可能だ」と分かると、騒動が起きる
ネットオークションに出品されているW杯チケット。「名義変更はできません」などのただし書きが目立つ
今回はFIFAの通達を重視し、旅行会社はチケット付きツアーは企画しなかった。
フランス大会は日本から3万人の旅行者がいたが、今回は2万人程度と見られている。
さらに、ドイツ大会では組織委員会に販売を一本化し、チケットに購入者の名前などを登録した集積回路(IC)を埋め込むなどして本人確認(ID)をする。サッカー会場に入るためには、チケットに書かれている情報とパスポートなどの身分証明書で本人確認する。一度ID登録されたチケットを他者に渡す場合には、登録し直さなければならない。サッカーファンの間では「犯罪で捕まったとか、出産で病院に入ったとかでなければIDは変えてもらえない?」などという噂も流れている。だから、友達からもらったり、ダフ屋から買ったとしても会場に入れない可能性があるのだ。
ヤフー・オークションには「IDなどの問題で入場できない場合は責任を取れません」などと出品者の但し書きも書かれている。そのせいか、チケットの値段も上がっていない。
しかし、どうやらそれだけでは終わらないようだ。「まだドイツ杯を見るチャンスはある」と信じているサッカーファンは意外と多いのだ。
それにも理由はある。ID確認などは不可能だ、という見方だ。何万人もの入場者をいちいちチェックできるものなのか。
都内に勤務するサッカーファンの男性会社員はこう明かす。
「フランス大会でも本人確認をすると言いながら、結局はスルーだったわけです。日本のサッカーファンは情報を集めている段階で、仮にドイツ大会第1試合とかでスルーだった場合、チケットをどこからか購入して、日本から大挙してドイツに乗り込む事になると思う」
その場合は、チケットをめぐる「狂想曲」がまた展開されそうだ。