2024年 4月 26日 (金)

「国辱試合」を演出 TBSに批判の嵐

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   2006年8月2日に行われた世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級王座決定戦「亀田興毅×ファン・ランダエタ」の判定に対して、「亀田は完全に負けていた。国辱だ」という怒りの声が止まらない。放送したTBSへの風当たりも猛烈で、テレビ局としてのあり方まで問われている。

   亀田興毅選手はベネズエラのファン・ランダエタ選手と対戦、初回に生涯初めてダウンに追い込まれ、終始劣勢だったが、最終的には2-1で判定勝ちとなった。この判定については、新聞各紙はそろって疑問の声を上げた。
   ただ、視聴率は関東地区では42.4%を記録(ビデオリサーチ調べ)、関心の大きさがうかがえる。それだけに、「関心の対象」は、試合を中継したTBSにも向けられた。試合前から、局全体で異常なほどムードを盛り上げたことも批判に油を注いだ形だ。

番組スポンサー製品の不買運動をしよう、と煽る声

盛り上げすぎたかTBS
盛り上げすぎたかTBS

   番組の放送開始直後からTBSには「判定がおかしいのではないか」「放送開始から試合が始まるまでが長い」などの抗議や問い合わせのメールや電話が殺到、その数は8月3日午前9時現在で4万件に及んだ。
   掲示板でもTBSへの批判はすさまじい。普通はどんな騒動でも、「擁護」派が何割はいるはずだが、今回はほとんどゼロ。

「TBSは報道もスポーツも全てが捏造インチキメディア」
「いくら抗議電話が殺到しても生出演させまくりの恥じ知らず局」

   審判が買収されていたということは考えられないが、中には、「試合が八百長だ」と断じ、番組スポンサー製品の不買運動をしよう、と煽る声もある。
   J-CASTニュースでもたびたび取り上げている人気ブログ「きっこのブログ」も、手厳しい。

「あたしは、あらためて、テレビ局の力ってもんを再認識させられたし、たかが民放でも、社運を賭けてヤラセをやれば、黒いものを白って言わせることができるんだってことを知った」

   また、試合終了から1時間も経たないうちに、きっこさんのもとには「八百長だ」と訴えるメールが60通以上届いたという。

「これを日本人としての国辱と言わずして何であろう」

   「八百長疑惑」の他にも風当たりは強い。試合の前から辛辣なTBS批判をしているのが、コラムニストの勝谷誠彦さんだ。コメンテーターとして試合前日の8月1日に出演した関西ローカルの情報番組「ムーブ!」では、亀田選手の不遜な態度を見てみぬふりをして番組を放送しようとするTBSを厳しく批判した。さらに、試合後の8月3日には、自身の日記に「『国民不名誉賞』を創設してあの猿どもにくれてやれ」というタイトルで、こんな書き込みをしている。

「世界共通の言語で同じステージの中で行われた以上この出来事はボクシングの歴史の中に刻まれる。そして未来永劫いかなる国のいかなる時の人々もこのことを振りかえることが出来るのだ。これを日本人としての国辱と言わずして何であろう」

   と、怒りは収まらない。

   そんな中でも、日刊スポーツは8月3日、

「世界奪取を受け、中継を担当するTBSから大みそかの初防衛戦開催の正式オファーが届く見通しだ」

   と報じている。

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