2024年 4月 19日 (金)

激安通販サイト「倒産」 「店長が責任とって自殺」??

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   「ネットオークションで落札した品物が届かない」といったトラブルが相次ぐなか、また姿をくらました業者が明らかになった。出品先のオークションサイトを規約違反で「追放」された後、自社サイトで「激安セール」を展開し、しまいには「店長が自殺し、もう打つ手がない」と、異例の「ギブアップ宣言」をした。この業者とはすでに連絡が取れない状況で、入札ページには、利用者からの「騙された」という声があふれている。

サーバーが攻撃され被害を受けた、と主張

ウェブサイトには「店長は自責の念より、自ら命を絶ちました」との文章が
ウェブサイトには「店長は自責の念より、自ら命を絶ちました」との文章が

   問題の業者は、電化商品を出品していた販売業者「KING★SHOP」。同社は、ディー・エヌ・エー(DeNA)が運営するオークションサイト「ビッダーズ」に、07年6月中旬、無料で出品できる法人会員として出品を開始した、オーディオプレーヤーなどの電化製品を、市価よりも安く出品していた。例えば「i-Pod nano 4GB」の価格は5,501円と、かなりの激安ぶりだ。

   ところが、「KING★SHOP」側が、商品の決済方法を、銀行振り込みなどの「前払い」のみに限っていたという理由で、「ビッダーズ」側がこれを「規約違反」と判断。6月26日、全商品を削除した。

   一方の「KING★SHOP」は同日、自社サイトで

「当店においては代金引換での発送も先週より対応しておりますので出品時のチェックミスによるものと、ビッダーズのほうと削除商品の復旧の方向で話を進めております」

との文面を発表、「あくまで取引は可能」との立場を示した。
   翌27日になっても

「一律発送についてのお知らせですが入金確認後おおむね3~4日ほどで発送となります」

と同様のスタンスで、さらに、

「ビッダーズ復旧までの間、ビッダーズへ出品予定となっておりました在庫につきまして当ショップの『激安・アウトレット』のカテゴリのなかで低価格にて販売いたします」

と、さらに「激安」での販売攻勢をかける構えさえ見せた。
   ところが28日になって突然、

「悪意のある方によるサーバーへのハッキングが4件発生してしまいました。被害状況といたしましてはメールサーバーのダウン・受注管理商品情報の改ざん・顧客情報の流失が確認できました」

と、外部からの攻撃によって大幅な被害を受けたと主張し、「ご入金後、商品未着のお客様への手数料を含む全額の返金を早急に行いたい」と、方針転換をした。

「やっぱり詐欺だったんだ」と訴える

   このあたりから、2ちゃんねるには「KING★SHOP詐欺被害者の会」といったスレッドが立ったり、メーリングリストを提供している「ヤフーグループス(Yahoo! Groups)」にも被害について話し合うメーリングリストが開設され、「やっぱり詐欺だったんだ」「警察に被害届を出す準備をしています」などと、被害を訴える声が相次いだ。

   7月3日になって、トップページに、突然、こんなメッセージが掲載された(編注: イニシャル部分は原文は実名)。

「この度は大変ご迷惑をおかけしまして申し訳ありません。先日、当店スタッフのTが売上金を略取し、蒸発いたしました。また、(故人)W店長は自責の念より、自ら命を絶ちました。ご迷惑かけた皆様には大変申し訳なく思っておりますが、私のほうではもう打つ術がありませんことをお許しくださいませ。せめて私の命の償いにてご勘弁くださいませ」

   最後には、スタッフとみられる男性F氏の名前が書かれていた。
   さらに、連絡先のページに記載されていた所在地と電話番号は、すべて「0」で埋められ、所在地の欄には「探さないでください」と書かれていた。

   この騒動の騒ぎとなった「ビッダーズ」を運営するDeNAの広報グループでは、

「まだ事実が把握できていない部分があるので、対応方針は、事実確認が完了したから公表したい。問い合わせの件数についても、まだ明らかにできない」

と話している。

   このW店長が本当に自殺したかは定かではないが、ウェブサイトに連絡先として記載されていた2つの番号からコンタクトを試みたが、いずれも携帯電話への転送設定がされている模様で、auの「電源が入っていないか圏外なので繋がらない」旨のメッセージが流れるだけだった。

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