不振三越の優先課題は財務体質の改善
1996年には阪急百貨店と包括業務提携を締結。03年には名鉄百貨店や井筒屋を支援し業務提携。05年には福岡県の岩田屋を連結子会社化し、北海道・札幌の今井丸井を支援した。07年3月には東急百貨店との業務提携を発表している。
三越を突き動かしたのは、大丸と松坂屋の老舗百貨店同士の経営統合だろう。「西武-そごう」や「阪急-阪神」(10月に統合予定)のような電鉄系百貨店の経営統合が進むなかで、老舗百貨店は、その「のれん」に顧客が付いていることもあって、これまでは単独での生き残りを模索し続けてきた。それが「大丸-松坂屋」の経営統合によって、老舗百貨店を巻き込んだ「メガ百貨店」への道が開いたのだ。
大丸の奥田務会長が松坂屋との統合を発表した記者会見で、「将来、志を同じくするものたちの参加を、なるべく多く求めていきたい」と語ったように、三越の選択肢としては「老舗連合」と手を結ぶ道もあったが、優先する課題が財務体質の改善にあったとみられる。
全国展開で、富裕層に強みをもつ三越と、首都圏に店舗網をもち、ファッション衣料を中心に若年層の支持を集める伊勢丹は、お互いの補完関係が成り立ちやすい。さらに共同持ち株会社による経営統合で、双方の「のれん」を生かしていく。