長谷川洋三の産業ウォッチ
解散:御手洗・日本経団連会長の政治感覚

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「どちらも解散したくないのが本音だろう。私も解散は政治空白を作るので反対だ」

   日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)は2007年11月12日、定例会見を終わってエレベーターに乗り込む途中、一部に流れている衆議院解散の憶測について意見を求めた私にこう答えた。国会は、自民党と民主党の大連立構想が不調に終わった後民主党が再び強硬姿勢に転じたことで審議が進まない状態が続いており、解散話は膠着状態を打破する苦肉の策として自民党の一部に浮上した。しかし今総選挙をしても勢力図に大きな変化はないだろうというのが大方の見方で、御手洗会長もこうした空気を読んで解散には消極姿勢を示した。

   「ねじれ現象は今後6年は続く。選挙をしてもこの状態が変わる保証はない。この条件で国会を立派に機能してもらうには今までになかった方法が必要だ。その意味で大連立が持ち上がったのは自然の流れで、前進だと評価した。白紙に戻ったのは残念だが、これを機に政策協定協議などを進めて欲しい」--。御手洗会長はこの日の会見でも大連立に未練を残す発言をしたが、日本経団連が発表した自民党と民主党に対する2007年政策評価では、経団連の優先政策事項に照らして自民党が合致度最高評価のAを10項目中7項目得たのに対し、民主党はA評価はひとつもなく、B評価が4項目あったのが最高。経団連会員企業の大半が自民党支持であることは明らかだ。しかし選挙民の空気を読みきれないことも事実で、経団連政治感は今も昔もあまり変わっていない。

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