2024年 4月 23日 (火)

RAG FAIRメンバー2ちゃん批判 麻生太郎は「迎合政治家」

   2002年のNHK紅白歌合戦に出場した男性6人組アカペラバンド「RAG FAIR」のメンバーが、ブログの日記で2ちゃんねるとその管理人の西村博之さん(31)を批判している。漫才コンビ「キングコング」の西野亮廣さん(27)の2ちゃんねらー批判に続いた形で、ねらーを自認した麻生太郎自民党元幹事長まで叩いている。

2ちゃんねる管理人の西村博之さんも批判

「2ちゃん迎合」と批判された麻生太郎自民党元幹事長
「2ちゃん迎合」と批判された麻生太郎自民党元幹事長

   埼玉大のアカペラサークルを母体に結成された「RAG FAIR」は、2001年にメジャーデビュー。翌年に同時発売した「恋のマイレージ」などシングル2枚が、オリコン週間チャート初登場で1、2位を独占して話題になり、この年の紅白にも出場を果たした。08年はシングルを発売したほか、3月までにアルバム発売、全国ツアーも予定している。

   今回、2ちゃんねる批判を展開したのは、ボーカル・パーカッションパートの奥村政佳さん(29)。ブログ「おっくんの『HAPPY☆LUCKYの見つけかた』」の08年1月22日付日記で、「2ちゃんねるを僕が支持しない理由」を管理人の西村博之さんを批判しながらつづった。まず、西村さんが、2ちゃんでの誹謗中傷などから訴訟を起こされて敗訴し、多額の賠償金支払いを命じながら、ほとんど応じようとしないことを報じた読売新聞の記事を紹介。そして、次のように西村さんへの疑問をぶつけた。

「もちろん、自由、かつ新しいインターネットは、素晴らしい世界の可能性を広げてくれました。しかし、その自由であることを抜け道として匿名、かつの言葉のリンチを見てみぬふりをしていた彼(それは沢山の人が見に来る→つまり直接、間接の収入が増えるから"まつり"は多ければ多いほどいいのでしょう)に傷つけられている被害者はそのまま泣き寝入り、それでいいのでしょうか?」

   奥村さんは、さらに、「彼は巨大サイトを運営する権利を振りかざし、行使し、そこに伴う責任をあざ笑っているように思えます。これを倫理の欠如と言わずして、なんというのでしょう?」とも指弾した。

   そのうえで、「掲示板は訪問者数によるネットの広告が収入源になっており(直接収入だけでなく、間接的な価値も含め)積極的に2ちゃんを支持することは、間接的に彼を支持することなのです」として、2ちゃんを利用しないよう暗に呼び掛けた。奥村さんは、「僕のアンチ2ちゃんは、不買運動に近いもの」としている。

日記にコメント200件ほどが殺到

   奥村さん同様にねらーを批判した芸能人に、キングコングの西野亮廣さんがいる。ブログにコメント欄を置かず「言い逃げ」と批判された西野さんを意識したかのように、奥村さんはわざわざコメント欄を残した。しかし、結果として、22日の日記には、200件ほどが殺到し、炎上に近い状態になっている。

   当初は、「あんなところでしか自分の意見を言えないことが悲しいし怒りを感じます」「奥村さんの考えに私は賛成します」と奥村さんに同調するコメントが多かった。ところが、2ちゃんでスレッドが立ち始めた26日ごろから、ねらーとみられる書き込みが次々に寄せられた。

「あなたって、上から目線の方だったんですね。がっかりしました」「落ち目で売名行為っすか?wwww必死っすねwwwwww」

   こうした点について、RAG FAIRの所属事務所であるワタナベエンターテインメントの広報室長は、J-CASTニュースの取材に対し「キングコング西野さんの記事はまったく存知あげませんし、ミュージシャンとしての話題作りをするつもりも毛頭ありません。賛成にしろ反対にしろ真剣な意見がほとんどで、参考にさせていただくと同時に感謝しています」とコメントしている。

   一方、奥村さんの批判は、ねらーを自認していた麻生太郎自民党元幹事長にまで及んだ。2ちゃん批判より1日早い21日付日記で口火を切っており、

「総裁選で『僕2ちゃんに書き込みしたことあるんです』ってそれで若者から人気が取れると思ってしまっている人が(あのタイミングで記事にしようと思ったけど、やっぱり色々問題になるとやだなと思って伏せていたけど、それでもまた腹が立ってきたから書く )居たりとか(本当に総理にならなくて良かった)肝心な議論が表に出てこないこの風潮」

とまで述べた。

   22日の日記では、麻生元幹事長を2ちゃんに「迎合する政治家」と示唆。そして、前出の西村さんが賠償命令を放置していることに対し、「彼(麻生元幹事長)はそういう事実を把握していなかったのだろうか…?そこに僕は非常に落胆したわけです。2ちゃんねるの管理人は当時の彼の反応にほくそ笑んでいた事でしょう。僕が憤る理由をわかっていただけるだろうか」と漏らした。

   こうした意見に対し、麻生元幹事長の衆院第一議員会館内事務所では、担当秘書が、J-CASTニュースに対し

「西村さんの裁判の進捗状況について、麻生は詳しく存じ上げていませんので、批判については何とも申し上げられません。ただ、2ちゃんねるに迎合しているつもりはありません。西村さんが好きになっている人もおられますし、2ちゃんねるに愛好者がたくさんいるのも事実です。意見を発表することについては、誰も止められません」

と話した。

   ワタナベエンターテインメントでは、「麻生氏のことは政治が政策論争ではなくパフォーマンスになっているという例の一つとして挙げました。また2ちゃんねるに対して訴訟が相次ぎ、敗訴しても賠償を拒否し、それに対して打つ手がないというニュースを客観的に示す為に、YOMIURI ONLINEの記事を引用しました。また、そういう事実を麻生氏が把握していたのかも疑問に思ったため、インターネットの一利用者、一市民としての意見を書きました」(広報室長)と説明している。

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