2024年 4月 28日 (日)

「虚偽」答弁の石破防衛相 マスコミからも「辞任勧告」

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   イージス艦「あたご」と漁船が衝突した事件で、石破茂防衛相の答弁が次々に修正・撤回されている。野党から「虚偽答弁では」と突っ込まれると「非常にお答えが難しい」と、虚偽答弁を認めるとも取れる発言もした。野党各党のみならず、マスコミからも辞任を求める声が噴出しており、石破氏自身も「自分なりの判断はしたい」と、辞任を示唆する発言をしている。もはや、ノックダウン寸前の状態だ。

「虚偽ではないかと言われると、非常にお答えが難しい」

   当初、イージス艦が漁船を発見した時間を、衝突の「2分前」していたが、これが「12分前」に訂正されたのに始まり、「あたご」が確認したとされる漁船の灯火の色も「緑」から「赤」に変わった。さらに、「あたご」の航海長を海上保安庁に無断で防衛省に呼びつけていたことが明らかになったことについても、石破氏は、当初は「捜査の厳正公平のために会わなかった」と答弁していた。結局は大臣室で会っていたことが明らかになった。

   2008年2月28日の参院外交防衛委員会で民主党の浅尾慶一郎議員が

「この答弁は、まさに虚偽の答弁になるのでは」

と追及すると、石破氏はこう答えたのだ。

「『虚偽ではないか』と言われると、非常にお答えが難しいところはございますが、『お前は虚偽を言ったのか』と言われれば、『そんなつもりは毛頭ございませんでした』ということになりますが、『それは信用ならん』と言われれば、これはどうしようもございません」

   非常に回りくどい表現ながらも、虚偽の答弁を認めたとも取れる発言だ。

   このような状況を受けて、野党は非難を強めており、野党4党が辞任要求に向けて足並みをそろえるべく協議を進めている。

マスコミからも「辞任要求」が相次ぐ

   さらに、マスコミからも「辞任要求」が相次いでいる。各社の社説をざっと見ても、朝日新聞が2月29日の社説で

「きちんとした原因解明と事後処理を指揮できない石破氏に、このまま仕事を任せていいのかどうか、私たちは疑問に思う」

と、暗に辞任を求めているほか、毎日新聞も

「もはや防衛相任せにせず、首相と官房長官が前面に出て自衛隊の綱紀粛正と事故情報の開示、再発防止策の作成に乗り出すべきだろう」

と、「もはや防衛相に当事者能力はない」と言いたげな論調だ。

   ブロック紙では、その前日の2月28日の段階で、「事態終結後に辞任すべき」との主張をする新聞もある。

「失態続きで石破氏への辞任圧力は強まろう。けじめは必要だが、その前に、原因究明と再発防止、そして緩んだたがの締め直しに全力を挙げてもらいたい」(西日本新聞)
「石破氏にも言っておきたい。防衛省の信頼は地に落ちている。事故の真相究明と信頼回復は大臣の当然の職責だ。併せて、自らを含めた責任の明確化も忘れてもらっては困る」(北海道新聞)

   そのような中、石破氏は29日午前の衆院予算委員会で、

「一番つらい方々の気持ちに自分はこたえられているかを常に胸に手を当てて対応し、そして自分なりの判断はしたい」

と答弁、辞任を示唆する一方で、

「今の時点で、軽々にやめますということが、つらい思いをしている方の気持ちにこたえるとは思っていない」

とも述べ、当分は引責辞任しないことも明らかにしている。再発防止策がまとまるなどの、「事態終結」後に辞任、というのが既定路線になりつつある。

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