2018年 7月 20日 (金)

ヤマダ電機、元日営業取りやめ 小売業界に営業時間短縮の動き

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   ヤマダ電機は2008年3月26日、グループ全店で「1月1日を休日にする」と発表した。元日営業をやめることで、環境面では二酸化炭素(CO2)の削減、労働面からは社員のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現をめざすというふれこみだ。コンビニ、スーパーなど小売業界では、休日営業や深夜営業を増やしてきたが、最近ではCO2削減やワーク・ライフ・バランスを考えて営業時間を見直しがはじまっている。

「会社も組合もちょうど考えていたところ」

   ヤマダ電機は今回の対応を、「CSR(企業の社会的貢献)経営の一環」と強調する。「社員のワーク・ライフ・バランスについて、会社側がちょうど何かできないか考えていたところに、組合側からも(元日休業について)話があった。元日は家族にとっても特別な日ですから」と説明する。

   「初売り」は最も売上げが伸びる日のうちの1日でもあるが、「2日は営業しますから、1日にお越しいただけなくても翌日があります」と、あまり意に介していないようすだ。

   問題となった「二重派遣」を背景にした、人材確保に向けた労働環境の改善が狙いではないかとJ-CASTニュースが聞くと、「結果的に人材の確保につながるでしょうが、目的はワーク・ライフ・バランスです」と話した。

   家電業界では追随の動きがあるのだろうか。業界第2位のエディオングループは元日営業の取りやめについて、「いまのところ検討もしていません」という。また約5000人の社員を抱えるコジマも、「その予定はありません」と答えた。

ヤマダ電機に追随する動きが出てくる

   小売業界ではコンビニエンスストアなども利用者利便を第一に考え、休日営業や深夜営業を増やしてきたが、最近ではヤマダ電機が指摘するようにCO2削減やワーク・ライフ・バランスの実現をめざして営業時間見直しがはじまっている。

   大手スーパーのイトーヨーカ堂は、午後11時まで営業する店舗を04年3月に比べて半減の36か店にした。「店舗の立地やお客さまの来店の傾向をみながら1か店ごと精査した結果」(セブン&アイホールディングス広報センター)と話す。

   小売業界に詳しい三菱総合研究所の高橋衛主任研究員は、「ヤマダ電機が元日営業を取りやめた影響は小さくない」という。「元日営業をやめたといっても1日休日が増えたというだけですからね。シンボリックに打ち出した感じ。ただ、小売業全体としては人材確保に何らかの手を打たないとならないところにきています。ヤマダ電機はそれを先取りしたといえます」

   元日営業は大手スーパーのダイエーが先鞭をつけて以降、この10年ほどで急速に拡大してきた。規制緩和の後押しもあったが、収益至上主義に走ったこともある。それが曲がり角を迎えた。

   高橋氏は、「今後はヤマダ電機に追随する動きが出てくる」とみている。

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