2018年 7月 21日 (土)

不況とリーマン破綻 求人減少冷え込む「転職市場」

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   転職市場が、企業の景況感の悪化で冷え込んでいる。さらに、米国第4位の証券会社、リーマン・ブラザーズが経営破たんした影響で、「外資系企業を希望する転職者は減る」との見方が広がり、転職者の年収が売り上げに直結する転職仲介企業にも影響が出てきそうだ。

求人数がこの夏に前年割り込む

「A社の業績がすごい落ちている。応募も求人件数も去年から大きく減っている」

と話すのはある企業の幹部。A社は転職サイトを運営する大手転職仲介企業だが、どうやらここ1年で市場そのものが冷え込んでいるようなのだ。

   リクルートエージェントによれば、転職市場は景気落ち込みの影響を受けやすく、このところ求人数が縮小傾向にあるという。同社広報担当者はJ-CASTニュースに対し、

「ここ2か月ほどで求人数は落ちてきています。体感としては、去年(2007年)秋ぐらいからそういった傾向があります」

と話す。同社では03年秋以来、求人数が右肩上がりで伸びていたが、08年7~8月で前年割れに転じたという。企業の景況感の悪化で、求人を減らす傾向が影響を与えているようだ。一方、同社の転職サービスの登録者数は約1万2000人で大きな変動はないという。

   大手のエン・ジャパンも、

「求人数は、今年の4月末くらいから、減少しています。その一方、応募者が減っていることはないので、1求人に対する応募は増加しています」

と、こちらも求人数が減少していることを明らかにしている。

   ただ、「求人数の減少」の流れに神経を尖らせている転職仲介企業もあるようで、毎日コミュニケーションズは「転職の動向については厚労省の資料を見て欲しい」(広報)と述べ、J-CASTニュースの「求人数は減っているのか」という問いへの回答を避けている。

外資を希望する転職者は減る?

   厚生労働省が08年9月5日に発表した07年の雇用動向調査によれば、常用労働者のうち就職や転職をした人の割合を示す「転職入職率」は15.9%で前年を2年連続で割り込んでいる。特に「19歳以下」から「30―34歳」までの年齢層で0.5~3.8ポイントも前年を下回っており、影響が出やすいといわれる若年層を中心に転職市場が停滞している様子が分かる。

   さらに、リーマン・ブラザーズが9月15日に経営破たんした影響も転職市場に出てきそうだ。ある転職仲介企業社員は、

「外資系企業は日本のマーケットに入り、すぐに撤退する。転職者にはこうした不安材料があるなかで、リーマンの破綻が影響して、外資を希望する転職者は減るだろう」

と予測している。「年収の高い外資系企業からの転職者が減るということになれば(会社の)業績にも影響する」(前出の転職仲介企業社員)ため、外資系企業における転職活動の停滞は、転職仲介企業に大きな影響を与えかねない状態だ。

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