2019年 9月 19日 (木)

「ノーベル物理学賞日本人3人が独占」 欧米では「米国人1人、日本人2人」

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   「ノーベル物理学賞を日本人3人が独占した」。2008年10月8日付けの新聞各紙は誇らしげにこう報道した。もっとも、世界の有力紙を見ると「アメリカ人が1人、日本人が2人」になっている。どうしてこんな違いが生じたのか。

王立科学アカデミー発表では日本国籍は2人

   8日付けの朝日新聞を見ると、一面トップで「ノーベル賞 日本人3氏」という大見出し。スウェーデン王立科学アカデミーは08年10月7日に南部陽一郎氏(87)、小林誠氏(64)、益川敏英氏(68)の「日本人計3人に贈ると発表した」とし、

「日本人のノーベル賞受賞は02年以来で13、14、15人目。物理学賞は同年の小柴昌俊・東京大特別栄誉教授に続き、5、6、7人目」

と書いている。他の新聞も似たような書き方だ。

   しかし、世界各国の有力紙を見て見ると、

「物理学2008のノーベル賞は、アメリカのヨイチロウナンブと2人の日本人に与えられました」(仏:ルモンド電子版)
「アメリカ人と2人の日本人の物理学者がノーベル物理学賞を勝ち取りました」(米:ニューヨークタイムス)
「2人の日本人の科学者と東京生まれのアメリカ人が素粒子の発見で、2008年のノーベル物理学賞を受賞したと発表されました」(英:ロイター)
「米国の研究者ヨイチロウナンブと、日本の同僚が今年の物理学ノーベル賞を受けることになった」(独:ディ・ヴェルト)

となっていて、日本人3人が独占、という表現は見当たらない。

   ちなみに、アカデミーが発表した公式リリースには、小林氏、益川氏は日本国籍で、南部氏はアメリカ国籍とはっきり記されている。南部氏は1921年に東京で生まれたが、70年に物理学の研究を続けるために米国に帰化。シカゴ大学で半世紀に渡り研究に打ち込んで、現在はシカゴ大学名誉教授。「日本人3人がノーベル賞を受賞」や「日本人のノーベル賞受賞は15人」という表現が正確なのか疑問が残る。

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