2024年 5月 3日 (金)

株安の中で09年中の東証上場はあるのか

システム更新に必要な投資資金がほしい東証

   東証が今年中の上場に強い意欲を見せているのは、システム更新に必要な投資資金を調達するためだ。世界の市場との競争に打ち勝つためには「売買注文の処理スピードを速め、確実に決済するシステムが必要だ」(東証幹部)。東証がシステム更新の投資資金に早めにめどを付けておきたいとの思惑を抱くのはある意味当然だ。

   ただ、業界にはうがった見方もある。ある証券会社の役員がこう解説する。「東証上場は斉藤惇社長の目に見える実績になる。これまでの斉藤社長には目立った実績がないだけに上場を焦っているのではないか」

   東証が上場による資金調達で失敗すれば、取引所としての威信は傷付き、斉藤社長の求心力も低下するのは間違いない。東証内では「上場を成功させるためにも、株価が早く回復してほしい」との切実な声が聞こえるが、東京市場では株価上昇の兆しが見えないだけに、東証の苦悩は深まっている。

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