生保「変額保険」に急ブレーキ 「撤退」や品揃え見直し

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「売りもの」なくなる? 外資系生保も方向転換

   生命保険協会によると、生保44社の08年4-12月期の保険料収入は19兆5122億円で、前年同期比2.6%減った。その主因が変額保険の落ち込み。急激な株安で、変額保険の販売を支えてきた銀行窓販が急ブレーキをかけたのだ。

   ある地銀関係者は、「08年秋以降、変額保険に関する問い合わせやクレームは少なくない」と明かす。販売時にリスク説明はきちんとしているが、「実際に損しているというと、気分がよくないこともあって説明を求めるケースが目立つ」という。そんなこともあって、これまで主力商品だった変額保険の販売を手控えている。

   東京海上日動フィナンシャル生命の変額年金保険「異次元発」を販売していた三菱東京UFJ銀行は、すでに販売を停止している。

   変額保険が「売れない」状況に、生保各社はそれにかわる保険商品を模索しはじめた。「ニッセイ投資型年金」の名称で、元本保証のないタイプの変額年金保険を取り扱っている日本生命は、「変額年金に限らず、商品の品揃えなどを踏まえて見直しはしています」(広報室)という。

   これまで自社の販売ルートをもたず、銀行窓販を唯一のチャネルに変額保険ばかりを売ってきた外資系生保は国内生保より影響が大きく、方向転換を余儀なくされている。その一つ、ハートフォード生命は「これまで通り変額保険も販売しますし、定額年金商品にも力を入れていきたい。商品の多様化は常に考えているところです」(広報部)と話す。

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