2024年 4月 26日 (金)

年収から「何を買ったか」まで「丸裸」 信用情報どこまで公開?金融庁も悩む

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「ホワイト情報」からは暮らしぶりもわかる

   じつは現行でも、全国銀行個人信用情報センター(KSC)とCIC、JICは、「CRIN(クリン)」というシステムで「事故情報」を交換している。銀行やクレジットカード会社、消費者金融などで延滞などの事故があれば情報が回り、他社で借り入れできなくなる仕組みになっている。

   それが6月以降は、いわゆるホワイト情報も閲覧できるようになり、さらには現在デイリーで更新している情報がリアルタイムで更新される。そして、こうした情報はそれぞれの個人信用情報センターに加盟している銀行からクレジットカードや信販会社、消費者金融に商工ローン、リース、メーカー、町の小さな貸金業者や商店会に至るまで、消費者ローンを手がけるほとんどの「貸し手」で閲覧できるようになる。

   一方、カード保有者は現在クレジットカードだけで3億枚超が発行されていて、国民1人あたり3枚弱を所持している。これにローン専用のカードが加わるのだから、世に出回っているカードは膨大な量になる。それらの個人情報は、たとえばCICに登録されている情報だけでも5億件に上るという。

   ある消費者金融の関係者は、「いつ、どこで、いくらの買い物でクレジットカードを使ったかもわかってしまう」と話す。情報からは年収もわかるし、そこからはおおよその暮らしぶりも推察できる。もちろん、「優良顧客」の証であるゴールドカード会員の情報も例外なく流通するのだから、多くの国民のプライバシーが筒抜けだ。

   かつて、あるメガバンクのトップが「消費者金融からおカネを借りている人には、住宅ローンは貸さない」と発言して物議を醸したが、それが現実味を帯びてきた。

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