2018年 7月 21日 (土)

企業の求人者数は23.5%減 「就職寒冷期」が始まった

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   内定を出すのが遅くなったり、選考過程が長くなったり。企業は採用者数を減らす傾向にあり、「すでに就職氷河期に入った」との見方さえ出てきた。

2000年の「氷河期」よりはましだが

   帝国データバンクが2009年3月4日に発表した「2009年度の雇用動向に関する企業の意識調査」では、2009年度の正社員の採用状況について質問したところ、「採用予定なし」が45.9%、「増加する(見込み含む)」が11.2%と厳しい結果だった。

   また、リクルート社が2009年4月13日に発表した「大卒求人倍率調査」によると、2010年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とする大卒求人倍率は1.62倍。前年は2.14倍だったから、0.52ポイントものマイナスだ。民間企業の求人総数は72.5万人で23.5%のマイナスだった。「就職氷河期」といわれた2000年3月卒は0.99倍にまで落ち込んでいたのに比べれば、まだ、ましとは言える。

   さらに、「楽天リサーチ」と「みんなの就職」が2009年1月に、企業の人事担当者500人を対象に実施した「2010年度新卒採用に関する調査」では、2010年度の就職戦線について、「氷河期」ととらえている人は48.7%、「超氷河期」とまでみる人が16.9%だった。

中堅企業も選考を厳しくしている

   大学生の就職活動の現状はどうなのか。駒澤大学キャリアセンターによると、「例年よりはやや内定が出るタイミングが遅かったが、ここ1週間ほどで内定がぽつぽつと出始めている」という。

   早稲田大学広報は「内定を出すタイミングはたしかに、ちょっと遅くなっていると感じます。これは面接などを繰り返し、内定を出すまでの期間が長くなったためでしょう。もっとも、内定が出始めるのはこれからです」と話す。

   また、採用のやり方が昨年と違うところもある。都内のある大学の就職部関係者は次のように話す。

「買い手市場であるため、今まで採用に苦労していた中堅どころの企業でも、選考の仕方を厳しくしたようです。面接ではその場を取り繕えればいい――そんな考えは通用しなくなりました。面接の課程すべて、電話の受け取り方一つも見られているようです。学生は、初めから終わりまで気が抜けない」

   大学生の就職活動の実態を書いた新書「就活のバカヤロー」の著者、石渡嶺司さんはこうした状況を、「氷河期とはいえないまでも、寒冷化している」という。採用者数が下がっているときにはマスコミの報道が先行している。だが、いきなり求人倍率が0.99倍の水準になるとは考えられにくく、しばらく現状維持が続きそうだとみる。

   では、大学生はどうすればいいのか。石渡さんはこうアドバイスする。

「私も学生のエントリーシート、面接を見ますが面白くない。面白くないというのは、型にはまっているからでしょうか。似たような話が非常に多く、抽象表現でごまかしているようにも感じました。ただ、対面して話してみると、それぞれがエピソードを持っている。面接でも、自分だけしか話せないことを素直に話せばいいでしょう」
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