2019年 12月 7日 (土)

亀井「徳政令」に銀行猛反発 本当に導入できるのか

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個別契約を「法律の力で止める」のは考えられない

   あるメガバンクの関係者は、「きわめて情緒的というか、浪花節。中小企業に限らず、これまでも業績悪化で貸出条件を見直すことなど、どの銀行もやってきていること。そもそも、個別企業との契約内容を法律で止めようなど無理だし、考えられない」とあきれる。

   「モラトリアムはひとつのアイデアで、貸し渋り、貸しはがし対策をきちんと打てば解決する話ではないのか。まさか民主党もモラトリアムが導入できるとは思っていないだろう」(大手地銀の幹部)と、高をくくる声もある。

   「いま、一番困惑しているのは金融庁でしょう」というのは、ある信用金庫の役員。金融庁はバブル崩壊後のこれまで、銀行に不良債権処理を積極的に促し、財務内容のよくない企業をマーケットから「退場」させてきた。「金利分だけの返済でよければ、生き残っていた企業は五万とあった」(前出の役員)という。

   そこまでして、銀行の経営健全化を推し進めてきたわけで、「モラトリアム」となると時間をひと昔前に戻すことになる。「自己資本の強化など、国際的に銀行経営の健全性が問われているときに、逆行する政策を採るのだから大変だ」(大手地銀の幹部)と同情する。

   制度設計にも難題が山積している。返済を猶予してもらえる対象者の範囲や、金利負担を軽減したい(返済したい)人の扱い、返済猶予によって企業は「格付け」が下がるなど、他の資金調達手段にも影響が出てくる。財務の透明性が確保できなくなり、情報開示が曖昧、煩雑になって、上場企業であれば投資家の株式への評価も下がる心配もある。

   なんとか制度導入に漕ぎ着けても、銀行は新規融資に今よりさらに審査を厳格化して、貸出金利は上昇。結果的に貸し渋りも増えるかもしれない。融資分の返済猶予を要望されたら、銀行側から債権放棄を進める場合も増える。そうなると追加融資はなくなり、「かえって倒産が増えるのではないか」(地銀関係者)と推測する。

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