2024年 4月 30日 (火)

30~40代女性に再就職希望が増加 「少しでも家計の足しに」

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   女性の再就職希望者が増加している。不況のあおりを受けて、夫の収入が減り、少しでも家計の足しになればというわけだ。ただ、人気がある事務職の場合、少ない枠に何百人もの応募が殺到するケースもある。

横浜市の再就職支援イベントに900人集まる

   石川県が開設している「女性再チャレンジ支援室」では、出産や育児で離職した女性の再就職に向けて、カウンセリングや相談を行っている。08年度の利用者数は4152人だったのが、2009年度は9月末時点で4162人とすでに、昨年度の利用者数を上回っている。支援室では9月25日、「女性のための再就職準備セミナー」を開催したがこちらも好評で、予定していた定員20人を越える26人が参加し、自己PRの方法についての講座があった。

   石川県労働企画課の担当者は、利用者増加の背景に「不況のあおりがある」と指摘する。参加者は30代の女性が中心だ。相談員の話によれば、夫の収入減によって職をさがしているが、就職するにも間口が狭いという悩みを聞くことが今年に入って多くなった。

   「横浜市男女共同参画センター」横浜北が主催した「女性のための再就職・転職応援フェスタ」(09年9月18日)にも、昨年のおよそ2倍となる900人が駆けつけたという。イベントでは、横浜市北部の企業38社が合同会社説明会のブースを出したほか、産業カウンセラーによるキャリア相談や、面接やマナーの講座などが開かれ、会場は満員で立ち見となるにぎわいになった。

   イベントの参加職種には事務職や企画、営業、福祉などがあったというが、とりわけ人気を集めたのは事務職だった。ブースでは、順番待ちで長蛇の列になるケースもあったらしい。参加者は30~40代。中には、未就学児の子育て中の女性もいた。

   子育て中の就職希望者を支援する「マザーズハローワーク東京」(東京・渋谷)。この施設を訪れたのは、08年4月~9月に比べて37%増、新規求職者も14%増だったという。増えはじめたのは昨年末頃から。家計の足しにしたいという人や、契約が切れてしまったという人などだった。

「一人で悩んでいるより、相談して欲しい」

   再就職希望者は増えてはいるものの、希望の職種や会社の就職にこぎ着けるのはなかなか大変なようだ。女性の再就職事情に詳しい関係者は、「小さい会社の事務職でも今は1人の募集に対して、何百人もが応募する状況」とも言う。

   読売新聞が運営する掲示板サイト「発言小町」では09年9月16日、「私達アラフォーの再就職についての難関」と題した悩みが書き込まれていた。再就職を果たしたいが年齢もあってか門前払いされてしまうらしい。彼女は最近、夫の転勤があって事務職のパートを辞めてしまったが、出来ればまた働きたいと希望している。

   これに対して、コメント欄には自分も職を探しているという同年代の人からの励ましも書き込まれている。一方で、企業の採用担当者だと名乗る人が、アラフォー世代の応募者の場合、事務職のエキスパートとして期待するため、PCスキルが低いのは難しく、事務職以外で方向転換してみてはどうかとアドバイスしていた。

   前出のマザーズハローワーク東京の担当者は、「一人で悩んでいるより、相談して欲しいと思います。第三者の目によって、視点を変えてみるのは有効なことでしょう。また、仕事と育児の両立がネックの場合もありますから、働く際の優先順――給料なのか、時間なのか、勤務地なのかといった点を整理するのも大事です」と話している。

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