2018年 9月 20日 (木)

東京海上を抜く「MS&AD」 最大の課題は収益力

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   三井住友海上グループホールディングス(HD)など3社、損害保険ジャパンなど2社がそれぞれ2010年4月に経営統合し、国内損保業界は3メガ体制に移行する。

   三井住友海上とあいおい、ニッセイ同和が統合する「MS&ADインシュアランスグループHD」は規模で東京海上HDを抜き、国内首位に立つが、利益面では後塵を拝する状態が続く。当初は持ち株会社の下に3社がぶら下がり、コスト削減効果も限定的。規模拡大と経営判断の迅速化を両立できるかが問われそうだ。

利益面でもトップに立つよう号令

   09年3月期の正味収入保険料(売上高に相当)を比較すると、東京海上の2兆1342億円に対し、MS&ADに統合する3社合算は2兆5910億円で、長く損保トップに君臨してきた東京海上と逆転。MS&ADは国内市場のシェア3割超を占める。

   しかし、利益では及ばない。10年3月期の最終利益予想は、東京海上の1050億円に対し、MS&ADはほぼ半分の555億円にとどまる。MS&AD社長に就任する江頭敏明・三井住友海上社長らは、利益面でもトップに立つよう号令をかけるが、社内からは「10年以内に実現できるかどうか」との声も漏れる。

   原因の一つが総資産の開きだ。09年末時点の総資産は、東京海上の約17兆円に対し、MS&ADは約11兆3600億円。これが運用益などに響き、東京海上の優位を決定付けている。総資産は一朝一夕に増やすことが難しく、格差はなかなか縮まりそうにない。

   このためMS&ADは、海外展開の強化や、生保事業の拡大などで地道に利益を積み重ねる方針。海外は中国やインド、マレーシアなどに経営資源を集中させ、部門利益を10年3月期見通しの120億円から、4年後には300億円に増やし、生保は15億円から150億円に育てる計画だ。

   しかし、実現を疑問視する向きもある。中国では、外資系は成長部門の自動車保険を扱えず、インドは出資比率に上限があるなど、参入規制が厚い。国内の生保市場は人口減少で伸び悩んでおり、収益率が高い医療保険も競争が激しい。

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