2019年 7月 17日 (水)

「減塩後進国」ニッポン  1日9グラムでもまだ多い

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   高血圧や糖尿病の人など、日ごろから塩分の摂りすぎに注意している人は少なくない。それでも、日本は世界各国に比べて「減塩後進国」なのだ。塩分を摂りすぎると高血圧になりやすくなり、脳血管障害など他の病気も誘発するので厄介だ。

   厚生労働省は5年ぶりに塩分摂取量基準を改訂。ナトリウム(食塩相当量)の摂取を、男性は1日10グラム未満から9グラム未満に、女性は8グラム未満から7.5グラム未満に変更した。

   塩分は主に細胞を取り巻く体液中に存在して、細胞が縮みすぎたり、膨らみすぎて壊れないように調整したり、細胞の内外で情報や栄養素などをやり取りするのに働く、生命の維持には欠かせない成分。しかし、摂りすぎると循環器疾患、とくに脳卒中や心臓病の危険性が高まる。

世界は1日「6グラム」をめざしている

日本は「減塩後進国」だった!
日本は「減塩後進国」だった!

   厚生労働省の「2008年 国民健康・栄養調査」によると、日本人(成人)の1日あたりの塩分摂取量は、2001年の12.1グラムから08年には10.9グラムと、年々減少している。男女別では、男性が12.9グラムから11.9グラムに、女性は11.5グラムから10.1グラムまで減った。

   しかし、今回の改訂によって定められた目標値である男性9グラム未満、女性7.5グラム未満を達成するには、もうひと頑張りが必要。従来の目標値さえも超えている人の割合が、男性62%、女性67%と半分以上もいるからだ。

   それでも、日本高血圧協会の荒川規矩男理事長は「日本の減塩運動は遅れている」と指摘する。日本高血圧学会のガイドラインでは、2004年から高血圧の予防と治療のために1日「6グラム未満」の目標を掲げていて、これはアメリカなど国際的な基準と同じだ。荒川理事長は、「15年ほど前に米国が導入した基準で、減塩すれば血圧も正比例して下がることが研究でわかり、いわば世界標準として広がりました」と説明する。

   イギリスでは、2010年をめどに平均9グラムから6グラム以下に目標を定め、04年からは政府が食品業界を巻き込んで減塩運動に取り組んでいる。また、米ニューヨークは10年1月に減塩運動をスタート。今後5年間に、レストランや食品販売店の食品に含まれる塩分を平均25%減らすという。

   フィンランドでは過去30年間にわたり、減塩に取り組んだ結果、1日の食塩摂取量を14グラムから8グラムまで減らし、それによって65歳以下の脳卒中と冠状心疾患の死亡率で75~80%低下させたと、成果を発表している。

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