2024年 4月 28日 (日)

内定率50%以下の大学続出 就職氷河期より厳しい

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親が内定断らせるケースも

   担当者によると、2010年就職戦線の特徴は、採用に至るまでの引き延ばしが多いということ。6次面接までやって落とすということもあり、学生の精神的ダメージは相当なものだという。また、かつては大学の就職課と企業の人事課にコネがあり、厳しいときには「苦労している学生がいるからちょっと頼むよ」とお願いしていた。しかし、この5年ほどで就活の現場がリクナビなどのネットに移行し、そうしたやり方も殆どなくなってしまったという。

   さらに、せっかく内定が出ても親が反対するケースもある。

「今の学生の親はバブルのころに就職した人も多く、子どもがスーパーとかに決まっても、もっと別なところをと親が断らせてしまうのです。父親は景気の厳しさを知っているので言わないのですけど、母親ですね。何か月もかけて内定が出ても、次の日には『無い内定』に逆戻り。学生だけでなく親もどこかで折り合いを付けなければいけません」

   ちなみに、厚労省と文科省が出した2010年3月末の大卒新卒者の内定率は91.8%。一方で、文科省が出した学校基本調査によれば、10年春に卒業した大学生の就職率は60.8%。卒業生54万人のうち、就職も進学もしなかった人は約8万7000人もいた。前出の私大担当者は「恐らく今年度も3月末には内定率90%ぐらいに落ち着くと思います。ただ、学校基本調査の方が実態としては近いでしょう。09年度に就職浪人した8万人も入ってくるので、もっと厳しい数字になる可能性があります」と話していた。

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