2019年 3月 24日 (日)

雑誌や本の発行ピンチ インクも「紙」も品不足

印刷
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   東北関東大震災の被害は、東日本の太平洋側に生産拠点を持つ製紙メーカー各社にも及んだ。宮城県を中心に生産工場が被災し、再開のメドは立っていない。

   生産体制や流通の障害に加え、都内の湾岸地区に集中している印刷用紙の倉庫の周辺で液状化が発生し、道路が使えない状態になるなど問題が山積している。

全国シェア2割の工場で生産不能

印刷用紙は生産だけでなく保管の問題も発生(写真はイメージ)
印刷用紙は生産だけでなく保管の問題も発生(写真はイメージ)

   大地震は、出版業界を直撃した。集英社は2011年3月17日、人気漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」17号の発売日を、3月28日から4月4日に延期したとウェブサイトで明らかにした。「電力・輸送・資材などの確保が困難」なためとしている。光文社も3月16日、一部雑誌の発売延期を発表。雑誌社94社が加盟する日本雑誌協会は、地震の影響により「いくつかの出版物が発売日に店頭にお届けできない場合もございます」とサイト上で理解を求めている。

   懸念されるのが、出版物に使われる紙の不足だ。印刷用紙を製造する製紙メーカーで、業界大手の日本製紙は宮城県の石巻工場と岩沼工場、福島県の勿来(なこそ)工場が操業不能に陥った。三菱製紙も青森県にある八戸工場が被災し、本格再開は5月中旬にずれこむ模様だ。これらの工場を合わせると、印刷用紙で全国シェアのほぼ2割を占める。日本製紙連合会の篠田和久会長は3月22日にコメントを出し、東北の太平洋側にある工場の被害状況は「全容を把握できるには時間がかかるものと思われます」とする一方、製品の供給は「業界として最大限の対応」を約束した。

   ある専門紙に聞いたところ、新聞用に使う大きなロール状の「巻取紙」はすでに1年分を確保してあるため発行に問題はないとする半面、小冊子を刊行する際に使う「平版」の用紙の不足を心配する。東北地方の太平洋側の物流網が損害を受けたため、首都圏への入荷に支障が出る恐れが十分考えられるからだ。これが今後改善されたとしても、工場の再開が遅れれば品薄が続き、ひいては値上げにつながるのではないかとみている。

   都内の印刷会社に聞くと、被災しなかった北海道の製紙工場から受注する場合でも、岩手や宮城の配送ルートが混乱しているため東北地方の日本海側経由で輸送せざるをえなくなる。そうなれば時間もかかり、コスト増は免れない。

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