2024年 5月 4日 (土)

楽天・三木谷氏に「MXテレビ買え」 またまた石原都知事発言が「波紋」

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   東京都の石原慎太郎知事が、楽天の三木谷浩史・会長兼社長に対し「MXテレビを買えよ」と勧めていることがわかった。都は独立ローカル局の東京MXテレビ(千代田区)の株主の一員だ。石原知事は、どこまで本気なのか。

   石原発言は、2011年5月25日に都内であった関東地方知事会の中で出た。三木谷氏は一橋大の後輩にあたる。「後輩の三木谷君にTBS株なんて買わないで、MXを買えよと言っている」と明かしたのだ。

東京都はMXの第3位株主

石原知事発言の真意は?
石原知事発言の真意は?

   三木谷氏といえば、2008年から09年にかけ、TBS株を取得し資本・業務提携を目指したが抵抗にあい、結局は売却し「撤退」したことが記憶に新しい。

   東京都は、東京MX(正式名称は東京メトロポリタンテレビジョン)の第3位の株主だ。都によると、株式全体の4.1%を保有している。東京MXの筆頭株主は、ラジオ局のエフエム東京だ。

   石原「買えよ」発言は、「東京都保有分を買ってくれ」という意味なのか、それとも「筆頭株主になれ」と勧めているのだろうか。単に、ある程度の株を買って「自分たちの仲間に入れ」と言っているようにも聞こえる。

   東京MXは、2010年度決算発表の際、「増収増益、9期連続して経常黒字を達成」と報告した。また、以前はMXのチャンネル設定をしていなかった人が、地デジ化対応を機にMXを見始めるケースも増えており、視聴率も伸びている。社業は好調なようだ。

楽天と東京MX「コメントありません」

   石原発言も、文脈としては、自立式電波塔で世界一となる東京スカイツリーが完成すれば、電波の届く範囲が広くなり、東京MXの存在感が増してくる、という持論を語る中でのものだ。東京だけでなく、関東圏を視野に入れ、「災害時の情報共有」「文化水準向上」などに石原知事は期待を寄せている。はっきりはしないが、東京都と東京MXの関係を解消したい、と考えているわけではなさそうで、MXを準キー局のような存在に格上げしたがっているようにも聞こえる。

   都生活文化局では、「知事発言は概ね確認しているが、基本的には2007年から主張していることの延長だと認識している」としている。関東の独立局同士の優良番組などの共有によりネットワークを強めていこう、という趣旨らしい。

   ただ、都の保有分株式の売却は、これまでまったく議題にあがっていない。石原知事の「買えよ」発言の真意はつかみかねているようだ。

   楽天の広報課は「報道は知っているが、中身は承知している話ではないのでコメントする事はありません」、東京MXの広報担当者は「(「買収」について)そういう話は一切出てきたことがないので、コメントはありません」としている。

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