2024年 5月 2日 (木)

ダルビッシュ「共同通信」に激怒 「何を根拠に『メジャー移籍』と書く」

   プロ野球日本ハムのダルビッシュ有投手(25)が、連日「メジャー移籍説」に反論を展開している。このニュースを最初に報じたのは共同通信だが、ダルビッシュ投手は「共同通信は誰から聞いたの?」と、名指しで批判。ダルビッシュ投手は「メジャーに行かない」とは言っておらず、現時点で「移籍説」が正しいかどうかは不明だ。ただし、10年秋にも「移籍説」を書かれた末、結局残留したという経緯があるだけに、メディアへの不信感が募っている模様だ。

共同は「関係者の話」として報じる

   発端は、共同通信が2011年10月18日22時40分過ぎに配信した記事。記事では、ダルビッシュ投手について

「今オフにポスティングシステム(入札制度)を利用して、米大リーグ移籍を目指す意思を固めていることが18日、関係者の話で分かった」

とダルビッシュ投手のメジャー行きの方針を「関係者の話」として報じ、今後の見通しについては、

「今季の全日程終了後にも球団へ申し入れる見通しで、日本球界を代表する右腕がメジャーに挑む」

とした。これに対するダルビッシュ投手の反応は素早く、23時にツイッターで

「メジャー挑戦決定!みたいな記事出てますがウソです!現時点では何も決まってないですから。共同通信は誰から聞いたの?(笑)」

と反応。

「色々な事が決まった自分から皆さんに話します!」
「やっぱり自由は責任が伴っての自由やと思う。報道の自由も」

と続けた。翌10月19日10時55分にもブログを更新し、

「自分自身が何も決めていないのに決定するわけがない」
「共同通信社が出した記事ですが何を根拠に書いたのかな?」

などと共同通信を批判した。ただし、ダルビッシュ投手の反論は「現時点では何も決まってない」というもので、例えば「メジャーには行かない」「来期も日本残留」といったように、メジャー行きを直接否定している訳ではない。

   経済ニュースであれば、「○○社が××の方針を固めた」という報道が出た直後に、企業側は

「現時点で決定した事実はありません」

といった反論の発表をするのが通例だが、それから数日後に、報道内容とほとんど同じ内容が発表されることは決して珍しくない。そう考えると、今回の共同通信の記事が、「誤報」かどうかは、まだ分からない。

   ただ、ダルビッシュ投手は、ブログの中で

「毎年何も決まってないのにメジャー、メジャー書くけどさ、結局行かなかったら適当な理由付けて逃げて。嘘書いといて責任取らないで逃げるのはどうかと」

とも書いており、過去の報道が、今回の記事への批判につながっているようだ。

10年秋にも「メジャー行き」説

   実は、ダルビッシュ投手は10年秋にもメジャー行きが取りざたされている。

   サンケイスポーツは10年9月28日の紙面で、

「今オフにポスティングシステム(入札制度)を利用し、米大リーグに挑戦することが(10月)27日、分かった」

と断定的に報じたほか、10年10月2日には、スポーツ報知も

「今オフ、ポスティングシステム(入札制度)を利用し、メジャー移籍を目指すことが1日、分かった」

と報じた。

   ところが、ダルビッシュ投手の残留が10年10月19日に発表されると、翌10月20日には、スポーツ紙は

「ダルビッシュの今オフのメジャー挑戦は、日米複数の関係者が証言。日本ハム側にもその意向は伝わっていた」(サンケイスポーツ)
「成績は12勝(8敗)に終わりチームもクライマックスシリーズ進出を逃したことも、一転して残留となった要因とみられる」(同)
「今季はメジャー数球団が登板日に視察に訪れるなど注目を集めていたが、5年ぶりのBクラスに沈んだチーム事情などを考慮。来季の挑戦を見送ったようだ」(スポーツ報知)

などと報じた。これらの記事が、ダルビッシュ投手には「嘘書いといて責任取らないで逃げる」と映った可能性もある。

   ただし、今回飛び出した「移籍説」については、傍観しているスポーツ紙が多く、サンケイスポーツが11年10月19日の紙面で、

「今オフにポスティングシステムでメジャーに挑戦することが確実となった」

と報じたのが目立つ程度だ。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中