2024年 4月 29日 (月)

金正恩氏、静かな「お誕生日」 恒例の「超常現象」も自粛

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   北朝鮮の後継指導者・金正恩氏が2012年1月8日、誕生日を迎えた。正恩氏の年齢は公表されていないが、1982年生まれとされることが多い。とすれば8日は節目となる30歳の誕生日。さぞや盛大に祝われたのだろう――と思いきや、どうやら今年は「自粛」となったようだ。

   恒例だった大々的な祝賀行事などは開催されず、また「誕生日特別番組」の類も放送されなかった模様だ。国営メディアの朝鮮中央通信なども平常放送を続けた。

正恩氏自ら行事を中止させた?

   一部報道によれば祝賀の準備は進んでいたものの、正恩氏自らが中止を命じたともいう。父・金正日総書記の死去からまだ1か月と経っていないことから、国民の支持を集めるためにも「控えめ」を強調したものと見られる。

   金総書記の存命中は、その誕生日の2月16日は「民族最大の祝日」として盛大に祝われてきた。たとえば2011年には平壌市内をイルミネーションで飾り立て、シンクロナイズドスイミングの公演やフィギュアスケート大会、金総書記をたたえる展覧会などが開催され、朝鮮中央テレビでは1日中、誕生日を祝う特別番組が放送された。

   また誕生日前後には、「超常現象」の発生も毎年のように報じられた。誕生日当日に太陽に光輪(日がさ)がかかった、金日成像上空に3本の虹が出た、「革命の聖地」白頭山で季節外れの花が咲いた――といったもので、いずれも「天も金総書記の誕生日を祝っている」といった解説がつけられてきた。しかしこうした「超常現象」も正恩氏の誕生日には今のところ起こっていないようで、天も今年は自粛ムードらしい。

お祝いの食糧も足りない?

   一方、7日には、北朝鮮が金総書記死後の2011年末、米国にコメ支援を要請して断られていた、という報道も流れた。読売新聞によると、乳幼児向けの粉ミルクや栄養価の高いビスケットにとどまらず、穀類を中心とした、もっと大規模な食糧支援を要求したという。

   正恩氏は地位継承後、真っ先に魚の配給を行い、また年頭の方針として食糧問題解決を第一に掲げるなど「食」への取り組みを盛んにアピールしているが、「敵国」に助けを求めねばならないほど事態は芳しくないようだ。

   これまで金総書記の誕生日には食糧の特別配給が行われてきたが、今年はどうなったのか。夕方までにそうした報道はなかった。

   今日の平壌の日中の気温は零下4度前後。冷え込みは厳しく、最高気温が零下となる日が続く。

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