ネット上にいじめ「加害者」の名 フジテレビ「黒塗り」が透けて見えた

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   滋賀県大津市の市立中学校で2011年10月、男子生徒が自殺した問題を取り上げたフジテレビの情報番組で、放送した資料の中に生徒の氏名など特定個所を黒塗りしてふせた部分の一部が薄かったため、見方によっては判別可能な状態になっていた。

   インターネット上では、放映された部分の静止画を加工してさらに黒塗り個所を見えやすくした画像が流出。「加害者生徒」として氏名や住所、親の勤務先まで暴露するサイトも登場するなど、エスカレートしている。

映像を静止させて目をこらすと氏名が判別可能

   2012年7月6日に放送されたフジテレビの情報番組「とくダネ!」では、自殺した生徒の両親が、いじめを行ったとされる同級生らに対する損害賠償を求める訴訟資料の一部を紹介した。番組では「全校生徒に実施したアンケートを基に作成された資料」として、生徒たちが「いじめの内容」を克明に証言したものとされた。

   内容は「昼休みトイレでぼこぼこにされた」「毎日のようにトイレにつれこんでなぐられていた」と、せい惨ないじめの様子がうかがえる。文中には、被害者と加害者の名前をはじめ、特定されると支障が出るとみられる部分は黒く塗りつぶされていたのだが、一部は塗りが薄かったりムラが出ていたりした。放送中に画面上に映るのは数秒程度なので、番組の視聴中は気づかないかもしれないが、録画した映像で資料が映された部分を静止させて目をこらすと、文脈からいじめの加害者とみられる名字や名前が判別できた。

   さらにネット上には、資料を映した映像とみられるものの静止画を加工して黒塗り部分がさらに薄くなった画像まで登場した。出所は不明だが、より名字や名前があらわになっている。番組を放送したフジテレビは毎日新聞などの取材に、大型テレビで静止画にしたら透けて見えたと認めたうえで「今後は全社的に気をつけるようにしたい」とコメント。加工画像がネット上に流出した点は、フジテレビの画像が加工されたと分かれば「サーバーへの削除要請を検討したい」と話している。

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