2019年 10月 18日 (金)

サムスン中国工場の労働問題を告発 不当残業や賃金未払い、児童就労も

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   スマートフォン市場で米アップルに肉薄する韓国サムスン電子に、米国の人権団体が労働問題で「イエローカード」を突きつけた。中国にある同社の複数の工場で、不当な残業や賃金未払いなどが起きているとの報告書が公表されたのだ。

   さらに別の工場では、法定年齢に達しない児童労働が行われていたとも訴える。事実であれば、グローバル企業としてイメージを大きく損ねるに違いない。

工員との契約書すらナシ、月186時間の残業

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   サムスンの中国工場での労働実態を告発したのは、米非営利団体「チャイナ・レーバー・ウォッチ」(CLW)だ。2012年9月4日付の報告書を読むと、CLWの調査員が現地工場に工員を装ってもぐりこみ、従業員から話を聞くなどして調べた内容が明かされている。

   対象はサムスン直営の6工場と、サプライヤー(部品などの供給業者)の2工場。ほぼ全工場で、11~12時間立ったままの作業と肉体的に厳しい労働環境で、半年以上も月100時間を超える残業が続き、休日は1日だけだったところもある。繁忙期にはひと月の残業時間が186時間に達する工員もいた。ほとんどの工場で契約上の不備が見られ、契約書すら交わさない事例まであったという。長時間労働にもかかわらず、残業代を一部支払わない工場も見つかった。

   未成年の採用では、少なくとも3工場が特段の配慮や保護制度を設けずに一般の工員と同じ作業にあたらせ、その中のひとつは年齢規定の違反が発覚するのを恐れて社員証を偽造して持たせていた。本人には不利な契約となるのを承知で人材ブローカーからあっせんを受けるケースも見られ、採用時に最大800元(約1万円)の「手数料」を払わせる規則まで発覚したそうだ。

   サムスンが経営権を握る直営工場でもこういった劣悪な内容が確認されたが、サプライヤーの事情はさらに悪いとCLWは指摘する。ある工場では、作業の研修は行われず、給料が低く抑えられ、始業20分前集合で行われる朝礼は賃金に含まれない。身分が不安定で、勤務し続けても正社員になれるかは不明という。

   この報告書に先立ちCLWは2012年8月7日、広東省恵州市にあるサムスンのサプライヤー、海格国利電子(HEG)で、不当な児童労働が行われていると批判した。CLWによるとHEGには2000人が勤務しているが、学校が夏休みや冬休みの時期になると学生作業員が増え、全体の8割を超えるという。CLWは2012年6~7月に工場に潜入し、16歳以下の工員を7人割り出したことから「児童労働が日常的に行われている」と断定した。

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