2024年 5月 4日 (土)

ネオン欠け、消防法違反指摘の張り紙 「銀座の不動産王」持ちビルの「惨状」

「火災が発生したならば人命に危険」

第25ビルに貼られていた「消防法による命令の公告」(13年3月6日撮影)
第25ビルに貼られていた「消防法による命令の公告」(13年3月6日撮影)

   現在は所有するビルも入居するテナントも減ってしまっているが、豪勢な暮らしぶりは健在のようだ。ホテル暮らしや高級リムジンでの送迎は今もそのままで、ハワイの高級住宅街に資産を持ち、ハワイでは大富豪として日本人で一番有名という話もある。

   「商売の天才」「孤独」…報道を見ていると、こんな人物像が浮かぶ。容疑者の丸源ビルが、現在どのような状況になっているのか、銀座の街並を歩いてみた。

   銀座では、外堀通りに面した第14ビルと第15ビル、並木通りのMARUGEN25、第31ビル、No.53をはじめ、No.21、第24ビルの計7棟が確認できた。

   第31ビルの1階には宝飾ブランドのフォリフォリや呉服店、第15ビル、第24ビルは画廊、No.53は高級時計店が入居していた。最も目に付いたのは、第15ビル1階にあった、川本容疑者のコレクションと思われる彫刻が大量に展示された無人のスペースだ。内部はシャンデリアや花で飾られ、豪華絢爛な川本容疑者の暮らしぶりを思わせるようだ。

   しかしどのビルも少し階段を上ってみると「薄暗い雑居ビル」という印象で、外壁はさび付いており、容疑者のイメージとは程遠い。17時を過ぎると看板のネオンが点灯されたが、蛍光灯が切れたまま放置されたビルもあり、大事な「源」の文字が欠けているのが物悲しかった。

   気になったのは、ほとんどのビルで、「消防法による命令の公告」がビル入り口付近の壁に貼られていたことだ。川本容疑者あての文書で、防火設備の不手際や防火管理者が定められていないなどの問題が指摘され、「火災が発生したならば人命に危険」とも書かれていた。いまだに対策は講じられていないようだ。

   「銀座の不動産王」は、ビルの管理もままならないほど困っていたのか。

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