2018年 7月 19日 (木)

必要なのはJリーグのプレミアリーグ化だ ブラジル戦惨敗でみえた日本の課題

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   あまりにも無策ではないか―

   FIFAコンフェデレーションズカップ開幕戦となったブラジル戦で、惨敗を喫した日本代表を見ても、ザッケローニ監督をこんな風に批判する気にはなれなかった。

   もちろん、監督にも批判されるべき点はある。特に、懸念されたコンディションは、イラク戦のマネジメントの失敗ともいえる。

アジア予選の落ち着きを感じられなかった

   だが、それ以上にこの試合で見えた課題は、選手たちの「日常」の違いだろう。

   2013年6月15日、日本は開幕戦、0-3でブラジルに敗れた。

「本気のブラジルの前で、前回(2012年10月の対戦)以上に何も出来なかった。ブラジルは、個々がビッグクラブで、トップレベルでプレーしている。僕らはアジアのレベル。どんどん差が開いている」(長友佑都)

   この試合、日本はとにかく慌てていた。長友をはじめ、本田圭佑、香川真司、清武弘嗣、内田篤人からはそこまでの焦りがみえなかったが、ブラジルのハイプレッシャーを浴びたボランチ、長谷部誠と遠藤保仁からはアジア予選の落ち着きを感じられなかった。それは、彼らが身を置いている環境が影響していると思う。

   長谷部は、ドイツでレギュラーとしてボランチでフルシーズンを戦っていない。遠藤にいたっては、J2にいる。そういったハイプレッシャーを受けていない環境になれば、「敵が来てなくても、実際より1m2m近く感じる」(内田)。結果、ポゼッションは苦しくなり、ボランチの位置は低くなる。ラインも下がり、間延びを生み、距離感が遠くなり、攻守両面に影響した。

   しかしながら、今回の敗戦は前向きに捉えることもできる。選手たちのコメントからも分かるように、W杯で勝つためにどうするべきかが明確になった。

チーム数を10~12チーム程度にすればいい

   それは、「日常」を変えることだ。

   その方法は二つ。選手が欧州トップリーグに移籍するか、Jリーグが欧州トップリーグのようになるか。前者は選手たち自ら実践しているが、我々はそろそろ後者の議論をするべきではないか。

   実は、Jリーグは運営の面で欧州リーグに負けていない。違いは、試合の質である。以前から識者たちがJリーグのプレミアリーグ化を提案しているが、私も同意する。チーム数を10~12チーム程度にすれば、現在の順位から考察しても、毎節均衡したゲームになる。一般の人の言う「チーム数が多すぎて覚えられない」も解決し、再び民放でJリーグが毎節一試合は放送されるようになるかもしれない。

   そんな環境になれば、選手たちもJ1トップでのプレーをのぞむようになる。自ずと視点も、アジアチャンピオンズリーグ制覇など、国外に向かう。少なくとも、W杯を翌年に控えたピーク終盤の選手が、J2にいるという特殊な現状は生まれなくなるだろう。

   Jリーグ幹部には、敗戦を自分たちの問題と受け止め、真剣にJリーグのあり方を議論して欲しい。そして、2シーズン制やアジア戦略ではなく、Jリーグ発足の理念に則った改革に着手すべきではないか。

サッカージャーナリスト 石井紘人

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