2019年 10月 16日 (水)

中国電力社長が島根原発1号機の廃炉示唆 原発推進、脱原発両派に波紋、引き換えに3号機の稼動が狙いか

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   中国電力の苅田知英社長は2014年3月27日の記者会見で、運転開始から40年となる島根原発1号機(松江市)について「廃炉にする選択肢もある」と述べ、各方面に波紋を広げている。

   仮に中国電力が島根原発1号機を廃炉にしたとしても、島根原発には、ほぼ完成した3号機が控えている。中国電力は1号機の廃炉と引き換えに3号機の運転開始を原子力規制委員会に申請するとみられるだけに、原発推進・脱原発両派の思惑が複雑に交錯している。

40年を過ぎて運転するのは負担増

   島根原発1号機は1974年3月29日、営業運転を開始した。出力は46万キロワットと小さい。国内で運転開始から40年を迎えた原発は、最も古い日本原電の敦賀原発1号機(70年3月14日運転開始)はじめ4基となった。政府は原発の運転を原則40年と定めており、運転延長は「原子力規制委が定める安全性確保の基準に適合していると認められる時に限る」と、厳格に対応する考えを打ち出している。苅田社長は「40年を過ぎて運転するためにいろいろな設備対応をするには投資もかかる」と述べ、再稼動には慎重な経営判断が必要との考えをにじませた。

   国内の商業原発で廃炉作業が進んでいるのは、日本原電の東海1号機、中部電力の浜岡原発1、2号機で、これに事故を起こした東京電力の福島第1原発1~4号機が加わり、既に7基の廃炉が決まっている。かつての電力会社の会計ルールでは、原発の廃炉費用(解体引当金)は原発が稼動し、実際に発電している状態でなければ、電気料金から回収できない仕組みになっていた。

   このため、原発が長期間停止している現在のような状態では、電力会社は電気料金から廃炉費用を回収できず、電力会社の経営を大きく圧迫する要因となっていた。そこで経済産業省は2013年10月、会計制度を見直し、運転を終了した原発の解体費用も電気料金に上乗せして回収することを認めた。これは原子力規制委の新規制基準の厳格化で、再稼動できない原発が出た場合、電力会社が再稼動にこだわらず、廃炉を決断しやすくするためのお膳立てと言える。

   中国電力が島根原発1号機を廃炉にすれば、福島原発事故後、当事者の東京電力以外の電力会社が廃炉を決定する初めてのケースとなる。当然、この新会計制度が摘要されることになる。

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