2018年 12月 12日 (水)

東京の「故宮展」ポスターに台湾反発 直前の大トラブル、世紀の展覧会どうなる?

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   東京・上野の東京国立博物館(東博)で2014年6月24日から開催される台湾・故宮博物院の展覧会「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」展をめぐって台湾で騒動が持ち上がっている。展覧会を告知するポスターの一部に「國立」の二文字がないというのだ。このままでは展覧会の中止も辞さないという声も出ているという。

   アジアで初めて開かれる大がかりな「台北・故宮展」がなぜこんなことになったのか。この騒動、日本の大手マスコミはほとんど報じないが、なぜなのか。

馬総統夫人が開会式に出席する予定だった

東京国立博物館正門前の看板には、しっかり「國立」の表記がある(14年6月21日撮影)
東京国立博物館正門前の看板には、しっかり「國立」の表記がある(14年6月21日撮影)

   台北・故宮博物院はルーブル、エルミタージュなどと並ぶ世界有数の博物館の一つといわれ、国共内戦の折に、北京の故宮から運び出されたものを中心に約70万件の古美術類が収蔵されている。それらの中には中国歴代王朝で「神品」とされた、いわば王権・政権の正統性を裏付けるような宝物も多く、それゆえ今の台湾政府にとってもことのほか貴重なものばかりだ。そうした中から、今回の展覧会では門外不出だった「翠玉白菜」など186点が展示される予定だ。

   東博で開かれる23日のオープニングセレモニーには、台湾側の「名誉団長」になった馬英九総裁夫人も出席することになっていた。総統夫人が日本に来て大がかりな公的行事に出るのは、1972年の日台国交断絶以来初めてという。

   ところが「騒動」が持ち上がった。日本側が作った一部ポスターの中に、「國立」が入ってないものがあるというのだ。台湾側はこのことを問題視、総統府は20日、日本側に誠意ある対応が見られない場合は、展覧会自体を取りやめるとの声明を出した。

   空前のスケールの大展覧会の直前に大トラブル――。だが、日本の大手マスコミでは時事通信や共同通信が現地発の短い記事を送り、それを受けた日経新聞などが簡単に掲載している程度だ。

   今回の展覧会では、主催に東博、台北・故宮のほか、NHK、NHKプロモーション、読売、産経、フジテレビ、朝日、毎日、東京新聞が並ぶ。さらにTBS、テレビ朝日、日本テレビ、共同通信が特別協力として参加。在京の大手マスコミ各社がほぼ勢ぞろいという展覧会では異例の構成となっている。主催の新聞各社ではこのところ派手に「台北・故宮展」の紹介記事を掲載しており、自社がいわば今回のトラブルの当事者の立場だ。

   日本の大手マスコミは日台断絶以降、台湾とは疎遠だった。しかし1998年ごろから各社とも支局を置いて活動。日台間の経済関係が緊密になり、中国ウォッチの拠点として台湾の重要性も高まっている。「台北・故宮展」はそうした日台間の良好な関係を象徴する催しとなるはずだった。

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