2024年 4月 30日 (火)

「台北・故宮」展、冷や汗のオープン 東博館長が開会式で謝罪、総統夫人は欠席

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元のポスターに突貫工事で「國立」貼る

馮院長を取り囲む台湾メディア
馮院長を取り囲む台湾メディア

   台湾側の反発の動きが表面化したのは20日。日本側の主催マスコミが作成したポスター類から、「國立」の二字が抜け、「台北 故宮博物院展」となっていることを問題視、総統府が抗議声明を出し、文言修正に応じなければ展覧会の中止もありうるという強硬姿勢だった。

   驚いた日本側は突貫工事で、ポスターの文言修正作業に入り、山手線など都内の主要駅に張り出されていた巨大な展覧会の告知看板などに、「國立」の二文字を追加した。具体的には、名称部分の一部もしくは全文を取り替え、元のポスターの上に貼ったらしく、近づくと切り貼りの痕跡がわかるものもあった。

   今回なぜ、マスコミ側が「國立」を省いたのか不明だが、展覧会事情に詳しい関係者によると、「國立」を入れると、ただでさえ漢字だらけで長い展覧会名がさらに長くなり、肝心の「故宮」が埋もれ、告知力が弱まる、國立が旧字であり、日本のマスコミとしては使いにくい、そもそも日本では「台北・故宮」で通っている、2年前の「北京・故宮」でも展覧会名に「国立」が入っていない、世界的に有名な美術館の場合、わざわざ国立を入れない、などの事情が絡み合ったのではないかという。

   主催マスコミ各社は、自社媒体で今回の展覧会を紹介するときにも、展覧会名に基本的に「國立」を入れていない。マスコミ側の一部には「國立」を省略することについては内諾を得ていたはずと受け止め、今回の台湾側の指摘に唐突感を持つ向きもあるようだ。

   ちなみに展覧会に関連して東博で開催されるシンポジウムには、前回の「北京・故宮展」も今回も、日、中、台の研究者が参加、学術レベルでは三か国が同じテーブルで議論を深める形となっている。

                                        
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