2018年 7月 16日 (月)

「安い牛丼」はもう食べられない! 中国の需要増で牛肉価格が高騰

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   輸入牛肉が値上がりしている。「吉野家」や「すき家」「松屋」といった牛丼チェーン大手にとって、材料費の値上がりは大きな痛手だ。

   牛丼チェーンは2014年4月の消費税率の引き上げなどにあわせて牛丼を値上げしたが、その影響もあってか客入りが芳しくない。「採算ギリギリ」との指摘もあり、厳しい状況に置かれている。

中国、香港や台湾経由で輸入増やす

中国の需要増で牛肉が高騰! もう「安売り牛丼」は食べられない?(写真はイメージ)
中国の需要増で牛肉が高騰! もう「安売り牛丼」は食べられない?(写真はイメージ)

   2014年4月の消費増税以降、吉野家は売上高、客数ともに前年実績を下回っている。すき家や松屋は、売上高は前年比を上回っているが、客数はすき家が5月と7月にはプラスに転じたものの、4、6、8月はマイナス。松屋も6月以降3か月連続でマイナスとなっている。

   消費増税に伴い、牛丼(並盛)は吉野家が300円、すき家は291円。松屋(プレミアム牛めし)は380円(いずれも、税込)に値上がりしたが、「(4月の値上げから)半年もたたないうちの再値上げはしづらいし、考えていない」(牛丼チェーン店)という。

   現状は、「(調達する牛肉の)必要な量は確保できているし、価格的にも利益を圧迫するほどではない」としている。

   とはいえ、米国産の輸入牛肉は値上がりしている。牛丼チェーンが使う米国産バラ肉(冷凍)の国内卸価格は、消費増税のあった4月に1キロあたり730~750円で、前月から15%上昇した。現在は1キロあたり800円程度とされる。前年に比べて3~4割高く、牛海綿状脳症(BSE)を受けた月齢規制が緩和された2013年2月以降の最高値を付けた。しかも、これから船積みされる輸入牛肉は、もう一段高くなる見通しという。

   牛肉が高騰している背景は、輸入(運搬)コストの上昇や円安の影響があるが、加えて、「中国の需給増」が指摘されている。

   農畜産物の需給調査などを行う農畜産業振興機構がまとめた7月の牛肉の輸入量をみると、豪州産は前年比22.4%減の2 万4000トン、米国産は35.3%減の1 万8000トンと、いずれも前年同月を大きく下回った。

   同機構は「米国産の規制緩和で、前年同月の輸入量が多かった反動がありますが、量的には安定しています」と説明。そのうえで、「牛肉の需要は世界的に増しており、需給はタイトになっています。たとえば、米国は消費大国でもあり、豪州産の輸入を増やしていますし、中国はBSE問題もあって牛肉の輸入を解禁していませんが、香港や台湾を経由して輸入するケースを増やしています」という。

   必ずしも全量が中国へ流れているわけではないが、米国農務省によると、米国から香港への牛肉の輸出量は2013年1~7月は7万4370トンだったが、14年1~7月は10万1295トンと、じつに36.2%も増えた。また台湾へは、14年1~7月に2万7024トンと、前年同期比9.5%増えていた。

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