2024年 4月 20日 (土)

宇宙旅行、民間初のツアーが来年実現か 2500万円、日本から19人が予約済み

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   厳しい訓練や難関を突破して宇宙飛行士にならずとも、観光気分で宇宙旅行を楽しむツアーが現実になろうとしている。

   英国ヴァージングループが創設した宇宙旅行会社「ヴァージンギャラクティック社」が米国連邦航空局(FAA)に民間宇宙旅行の運航免許を2013年6月に申請し、飛行テストが最終段階を迎えている。

宇宙滞在時間は4分間

観光気分で宇宙旅行(画像提供:ヴァージンギャラクティック社 協力:クラブツーリズム・スペースツアーズ)
観光気分で宇宙旅行(画像提供:ヴァージンギャラクティック社 協力:クラブツーリズム・スペースツアーズ)

   関係者によると、「年内は困難な見通しだが、2015年には宇宙旅行が実現しそうだ」という。同社の宇宙旅行の募集は既に始まっており、費用は25万米ドル(約2500万円)。特別な資格や制限はなく、既に世界で約700人が支払いを済ませ、日本からも19人が予約済みというから驚きだ。

   ヴァージングループは航空、鉄道、金融、通信などを手がける多国籍企業で、日本ではヴァージンアトランティック航空が有名だ。ヴァージンギャラクティック社は同グループで宇宙旅行をビジネスとして実現するため、2004年に設立。日本国内では近畿日本ツーリスト系のクラブツーリズムが2014年1月、子会社「クラブツーリズム・スペースツアーズ」を設立し、公式代理店として本格稼動した。もはや宇宙旅行は夢物語ではなく、2500万円を払えば誰でも予約できる時代なのだ。

   ただし、「世界初の民間宇宙旅行」と言っても、宇宙空間(高度約100キロ)の滞在時間は4分間に限られるという。クラブツーリズム・スペースツアーズによると、宇宙旅行の所要時間はトータル約2時間。米国ニューメキシコ州の宇宙専用空港の滑走路を母船で離陸。約45分で成層圏近くの高度15キロに達し、母船が宇宙船を切り離す。宇宙船はロケットエンジンを噴射してマッハ3.3で宇宙に向かう。高度20キロ付近から「空は宇宙らしい雰囲気になる。コバルトブルーから紫、藍色、そして漆黒へと変わっていく」とされ、90秒後には高度100キロの宇宙空間に到着するという。

   ここが世界初の民間宇宙旅行の目的地だ。宇宙船内でシートベルトを外し、約4分間、無重力の状態で窓から宇宙や「青い地球」を眺めることができる。束の間の「観光」が終わると、宇宙船は大気圏を目指して降下し、高度21キロからグライダー飛行で空港に戻る計画だ。

   ちなみに、関係者によると、国際条約などで「高度何キロ以上が宇宙」といった定義はないという。国際航空連盟は高度100キロ以上、米国連邦航空局(FAA)は高度80キロ以上を宇宙と規定している。

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