2021年 5月 12日 (水)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
農協改革は安倍首相の「完勝」 「次はどこだ」と戦々恐々

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   安倍政権は成長戦略の一環として、JA全中(全国農業協同組合中央会)による全国の農協の指導体制を廃止するなど、農協改革を打ち出していた。佐賀県知事選では自公候補が地元農協の政治団体が支援する候補に敗れるなど、その実現が危ぶまれていたが、土壇場で踏みとどまり、逆襲でJAを「完敗」させた。

   千代田区大手町の一角にあるJAビルを知っているだろうか。地上37階の超高層ビルである。その中には、全国農業協同組合中央会、全国農業協同組合連合会、全国厚生農業協同組合連合会など農協系団体の多くが本部を置いている。農業とは無縁の都心のど真ん中で、農業団体が集まっているのは奇妙な光景だ。

「農業トライアングル」に大きな打撃

   西隣の日経新ビルは高さ155メートル、東隣の経団連会館は122メートル。その間にあるJAビルは180メートルと大きく、これらの3ビルは2009年4月に同時竣工した。農業が成長産業であれば、この高さの順番は分からなくはないが、誰が見ても農業の将来性は厳しいのだから奇妙なのだ。

   この「高さ」の源泉は政治力であろう。農協改革と表裏一体にあるTPP推進でも、JAは反対の立場である。先の総選挙では、TPP推進派で現職の西川公也・農林水産大臣も小選挙区では敗北しているが、農協サイドが支持しなかったからである。さらに、先に触れた佐賀知事選でもJAは政治力を発揮した。

   ところが、今の安倍政権の官邸は、負けていなかった。焦点は、JAを法的根拠がない一般社団法人に移行出来るかどうかだった。かつての自民党ではこの改革案は考えられないほど強烈だ。これまでの選挙でも局所戦で、JA側の政治力を見せられてきたので、安倍政権の改革へのパワーの正念場とみられていたが、結果は、JA側の完敗といっていいだろう。これは、いわゆる農業トライアングル(自民党農林族・農協・農水省)に大きな打撃を与えるだろう。

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