2024年 4月 19日 (金)

優勝候補がまさかの最下位発進 声援が悲鳴になった広島とオリックス

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   プロ野球が開幕して10日が経った。セ、パの優勝候補の広島とオリックスが大きく負け越すという波乱が起きている。

  • オリックスは本拠地、京セラドーム大阪で「出直し」
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連敗中に3度サヨナラ負けした広島

   広島2勝7敗、オリックス1勝8敗。2015年4月5日まで3カードを消化した時点での成績である。両チームとも前評判は高かった。

「広島は阪神、巨人にひけをとらない。優勝のチャンス」
「ソフトバンクとオリックスが2強」

   評論家の予想は、広島もオリックスも優勝候補となっている。それが両チームとも最下位という最悪のスタートとなった。

   広島は開幕カードのヤクルトに2勝1敗と順調な滑り出しだったが、続くDeNA、中日との各3連戦に勝てず6連敗。連敗中に3度のサヨナラ負けがある。

   オリックスはもっと深刻だ。西武との開幕3連戦に全敗。続くソフトバンクとの2回戦で初勝利を挙げたものの、日本ハム戦に3連敗。つまり4連敗、1つ勝ち、また4連敗という状態である。

   「地元に戻って、なんとか連敗を止めないと...」と広島の緒方監督。

   「責任は私。基本を大事にして戦っていきたい」とはオリックスの森脇監督。

   両監督にとっても予想外のスタートだろう。ファンの声援が悲鳴のように聞こえるに違いない。

ゴールデンウィークまでに5割に戻せるか

   今季の両チームは補強に焦点が当てられている。

   広島はいうまでもなく黒田である。ヤンキースの20億円ともいわれる年俸を捨て、古巣に帰ってきた。その言動は「男気」といわれ、黒田のニックネームになった。キャンプに参加して以来、球界最大の注目を集めた。オープン戦での技巧は「さすが大リーガー」と改めて見直され、広島を優勝候補に押し上げた。

   ペナントレースの最初の登板はヤクルト戦で勝利投手に。「何を打っていいか分からなかった」と、魔術師のようなピッチングにヤクルトの打者は首をかしげた。2度目の登板は中日戦だったが、打線の援護がなく3失点で敗戦投手になった。

   広島は、実は打線が問題と見ていた。黒田ブームのため隠れていた不安材料だった。本塁打王のエルドレッドが戦列を離れているのも響いている。

   オリックスは打線強化を図った。米国帰りの中島、さらにホームラン打者のブランコをDeNAから、勝負強い小谷野を日本ハムから獲得。ところがその打者が沈黙している。

   やはりエースの金子が初めから外れているのが痛い。相手チームから見れば、現在の球界ナンバーワン投手がいないのだから全く怖くないチームとしか映らない。投打に計算違いが生じているといえよう。

   広島5、オリックス7。これは敗戦と勝利の差である。この差はまだ出だしだからといって軽く見てはいけない。今後、3連戦を2勝1敗で勝ち進んだとして、広島は5カード、オリックスは7カードを消化して勝率5割となる。1週間2カードだから、広島は2週間半、オリックスは3週間半を要する。ゴールデンウイークまでに5割到達なるか。

   両チームともこのままだと、投手が好投したときに打てない、あるいはその逆と、投打のバランスが崩れる悪循環に陥ってしまうのが心配だ。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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